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新卒、名刺の肩書きを、自分で決めた

こんにちは、アートマネージャーのてらだです。

私が今年入社した会社には、名刺の肩書きを、自分で決めるという文化があります。

弊社は、主に舞台芸術の企画・制作、運営を主に取り扱う会社ですが、みんながみんな、舞台芸術用語と関係のある肩書きを持っていない。むしろ、肩書きだけを聞いても、一見アートマネージャーとは思えないような肩書きを持っているのがこの会社のメンバーです。(造語の人も多い)



そこには、会社にとらわれず、個人の目指す姿、自分の果たすべき役割が現れているように思います。舞台芸術に関わっていても関わっていなくとも「自分はこういう存在である」というのを表明するのが、この会社における「肩書き」なんだと思います。


弊社の肩書きの考え方について、詳しくは代表のインタビューをどうぞ

弊社はみんな、自分がつくった、ここにしかないオンリーワンの肩書を名刺に入れています。何をやるかではなく、「こういう人でありたい」というビジョンを肩書として入れていると言えば分かりやすいでしょうか。


肩書きを決めるまで

入社前日に、代表より入った業務連絡。

【お願い】名刺用に、各自肩書の準備をお願いします。


学生時代、最後の一年はここでインターンをしていたので、いつか来るとはわかっていたものの、いざ目の前にすると、なかなかドキドキする・・・

紙に印刷されるから、簡単に変えられないし、この会社にいる間はずっと名乗り続ける肩書き。社会に出たばかりの自分に、何ができるのか?



2、3日本を読んだり、過去の日記を漁ったりして、自分が名乗るべき肩書きを考えた結果・・・





これだ!というものに出会えた。






プレイリーダー / playworker

「プレイリーダー(プレーリーダー)」は、実際に存在する職業です。子どもの遊び場(プレイパーク)に常駐し、子どもたちが安全に、夢中になって遊びに取り組めるよう、場を整備したり、遊びをサポートします。時には話し相手になることも、遊び仲間になることもあります。子どもの遊びは規制されがちですが、そんな時には子どもの代わりに気持ちを伝えます。


また、プレイパークとは、遊び場といっても、大人に管理され、子どもが遊びを「与えられる」場ではありません。「冒険遊び場」と言われることもありますが、子どもが自己責任で遊ぶことを前提に、ルールや禁止事項の少ない、自然の遊び場です。自己責任なので、高所から飛び降りて怪我をすることもあれば、他の子どもたちとの喧嘩になったりすることもありますが、子どもたち自ら生み出す遊びの中で、彼らは多くのことを学び、生きるのに必要なスキルを身につけていきます。その遊びを、管理しすぎずに見守るのが、プレイリーダーです。つまり、プレイパークとは、安全に失敗でき、遊びから学べる場です。


ではなぜ、これが私のアートマネージャーとしての肩書きなのか。


常識にとらわれず、夢中で取り組む場所

私は、舞台芸術をはじめとするアートの創造現場は、プレイパークのような場所であると思っています。これは、アートが、単に遊びのための場所という意味ではありません。アーティストや事業に関わる人たちが、あらかじめ決められたルールや常識にとらわれず、作品づくりやプロジェクトに取り組む現場、それは、私にとっての「プレイパーク」です。

アートマネージャーである私の仕事は、そこにいるアーティストや関係者と信頼関係を築き、彼らが安全に、夢中で作品づくりに取り組めるような場を整備する。話し相手になりながら、自身も夢中になって、彼らの活動をサポートする。そして、(プレイパークの)外にいる人たちにも、彼らの活動を発信していく。これが、私がやることだな、と思ったのです。


ちなみに英語では、"playwoker" が一般的な訳語のようです。

Playwork is the work of creating and maintaining spaces for children to play. The theory and practice of playwork recognises that children's play should ideally be "freely chosen, personally directed and intrinsically motivated.” It is the job of a playworker to ensure that the broadest possible range of play types can be engaged in or accessed by children, and to observe, reflect and analyze the play that is happening and select a mode of intervention or make a change to the play space if needed. 


肩書きを決めると、もうその瞬間から自分は「そう」なってしまう!



ということで、「プレイリーダー」てらだ を、よろしくお願いします。




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