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アメリカで生活できる英語を身につけるまで〜日本編・中学生時代〜

今回は本格的に英語の学習を始めた中学生時代についてです。

前回までの記事はこちら!
日本編・幼少期
日本編・小学生時代

中学生時代(2000年代前半)

1. 中学レベルの基礎学習

本格的な英語の勉強は中学生になって、英語が科目としてほぼ毎日の時間割に入ってから始まりました。アルファベットから始まり、基礎的な文法や地道に単語を覚えていく、誰もが通る王道の英語学習です。この頃は英文読解だけでなく、CDを使ったリスニングや、ディクテーションという英語を聞いてそれを書き出すと言ったような学習法も取り込まれていました。
それでもスピーキングそのもに重点を置いた学習はほとんどなく、話す機会というのは教科書を朗読したり、練習問題の解答を読み上げるくらいでした。

英語の”読み方”を覚えるという観点から、毎回クラス全員で呪文のように唱える発音表(Aはア、Aはエイなどのカタカナ発音)がありましたが、実際にネイティブのように発音の仕方そのものを練習する機会はありませんでした。 ”Apple”をカタカナ英語で"アップル"と言って、ネイティブには通じないタイプの典型的な日本人の発音が、この頃に刷り込まれてしまったのは間違いないでしょう。(私は今では日本語のアクセントのある英語は全く悪いと思っていません!詳しくはアメリカ編で書きたいと思っています。)

3年間で話せるようになったかというと…ほとんどの日本人が中学英語だけでは英会話がほぼできないのと同じで、私もテストで高得点が取れる勉強法は身につけましたが、英語圏で生活ができるような英会話力はありませんでした。

それじゃあ日本の義務教育で学ぶ英語に意味はないのかというと、そんなことはありません!声を大にして言いたいのは、この中学レベルの基礎英語は絶対に無駄にはならないということです。海外旅行や日常会話レベルならこの3年間で学ぶ文法と単語で、ほぼカバーできると確信しています。語彙力がなかったとしても、正しい文法で会話と読み書きが出来るだけで、英語を第二言語とする人口の中ではトップクラスの英語力になると私は思っています。(こちらも詳しくはアメリカ編で深掘りします!)

じゃあ何故、ほとんどの日本人が、この中学英語修了時点でほぼ英会話ができないのか?それは単純に、日常生活で英会話をする必要性がないからです。国外に移住して、どうしても英語を使わなければいけない環境で生活すれば嫌でも最低限は話せるようになれますよね。特に15歳くらいまでなら、大体の人は発音もほぼネイティブ並みに出来るようになります。実際にアメリカで出会った、学齢期でこちらに移住したという日本人の方たちの発音、英語力は、ネイティブとほぼ変わりはないように感じました。

個人的な経験からすると、ディクテーション形式のリスニングは基礎学習の中では最も効果があると思いました。文法も、英語を書き出す時に同時に覚えられるので効率もいいです。


2. パソコンで個別学習の塾

学習内容そのものは、学校での英語の授業と大差はないのですが、大きく違っていたところが1つだけありました。私の通っていた学習塾は、パソコンをフル活用した個別学習形式だったため、英語の学習ソフトはネイティブの講師が例文や練習問題を読み上げることがほとんどでした。そうなると自然に
リスニングの機会が多くなります。さらにパソコンでの個別学習ですので、何を言っているのかがよく聞き取れなかった箇所は、何度でも再生できました。これは学校のクラス形式ではまず出来ないことです。ヘッドホンをして雑音の少ない状態で集中できたお陰で、私のリスニング力は効率的に鍛えることが出来たと思っています。

とは言っても中学レベルの英語教材でのリスニングの話ですので、この先も長い間、リスニングには苦戦をすることになります。詳しくはアメリカ編でまとめます!

3. 洋楽との出会い

この頃の私は弟が聞いていた国内外のロック・ミュージックの影響を受け、当時アメリカで流行していたポップロックの大ファンになっていました。私の通っていた中学校は校則が厳しく、万年優等生を演じていた私の内面は不満でいっぱいでした。今思えばこれが私の反抗期であり、普段から真面目な私は、全身にタトゥーを入れてピアスだらけの耳をした海外のロックミュージシャン達に憧れを抱くようになっていました。
歌詞の意味を辞書で調べたり、大きな音でCDを再生して一人カラオケをしたり…反社会的なメッセージや大人への不満がてんこ盛りだった当時のロック・ミュージックの歌詞に共感し、私もハッキリと本当の自分を表現したいと思うきっかけになりました。

まさに中二病とも言える小恥ずかしい時期ですが、今振り返るとこれはとても良い英会話の練習になっていました。

1. ボキャブラリーが自然と増やせた
ここでいうボキャブラリーとは受験英語に使うタイプのものではなく、一般的に口語や、スラング(俗語)と言われるもので、日常的な英会話で頻繁に使われる単語です。例えば"bullshit"という単語はそれはもう当時聞いていたロック系の音楽では至る所で叫ばれていて、でたらめとか戯言という意味です。この言葉は上品な言葉ではないのですが、親しい友達や、カジュアルな場面ではよく使われます。いまでも日常的に使いますが、アカデミックな英語ではまず登場しない単語です。

2. 英語のリズムとイントネーションに慣れた
英会話においてはもしかすると、発音そのものよりも重要かも知れないこの2つの要素を、受験英語から習得するのはかなり難しいです。1つの単語の発音が上手くても、その前後の単語によって起こる変化音が不自然だったり、抑揚のない単語の羅列では、正しい文法で話していても理解してもらえないことが経験上、多々ありました。歌詞を目で追っている時も、”あれ?この単語ホントに言ってる?”と思った所を何度も聞いてみると、前後の単語とくっついたりして単体での発音とは全く違うように変化していることも、当時の自分としては、すごい発見だ!と感動したものです。

3. 日常的に使えるイディオムを知れた
イディオムは慣用句や熟語のようなもので、複数の英単語で構成されています。組み合わせると全く意味の違う比喩表現になるので、それぞれの英単語の意味のまま訳すと、どういう意味なのかよく分からななくなってしまいます。アカデミックな英文には出題されないような日常会話で使われるものは、英語の歌詞ではよく使われています。例を挙げると、"Walk in someone else's shoes"などです。直訳してみると、”他の誰かの靴を履いて歩く”になってどういう意味?となりますが、これは比喩表現で、実際には”他人の気持ちになって考える”という意味になります。面白い!

小学生時代とは違い、テストで高得点を取るため!や、好きな海外のミュージシャンが何て歌っているのか知りたい!など、自発的な英語学習へのモチベーションが高まり、私の英語力は学年でもトップクラスへと成長した中学生時代でした。

次回はそこから更に英語を身につけたいという思いが強まり、アメリカに留学を決意するまでに至った高校時代を振り返ります。


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