コロナ禍をまとめてみる4|zoom授業の話

さあ、今日もまだやる気があるので非日常を記録するとしよう。この非日常を記録する行為自体がだんだんと私の日常になりつつある。だが冷静に、今は非日常に生きているのだと自覚を持った記録を心がけたい。

授業選びとzoom

ここ数日は例の自作の時間割に沿って行動をするほかに、zoomを使っての授業のシミュレーションが何度かあった。先生方も使い慣れていないらしく、授業できちんと使えるかどうか不安なので、顔合わせの機会という名目のもとzoom授業のシミュレーションをしたいようであった。たしかに、授業を受ける身としても不安なことだらけである。そもそも、新学期というのは心細いものだ。これから受ける授業の先生がどんな性格で、どんなことに口うるさい人で(いい意味でも悪い意味でも)、どんなやり方で授業を進めるのか、こういうことを全て把握しつくすまではやはり安心できない。もちろんそれには慣れの問題もあるのだが、初めての授業で感じ取る雰囲気やその時の直感というのも結構重要になる気がする。一度授業に出てみて、「あ、この人ダメだ、私と合わない」と思えばやめて違う授業をとるのもありだし、「ダメかもしれないけど、まあ自分の専攻ともかぶるし少し我慢して頑張るしかない」と考えて気合いを入れて授業に臨むのもありかもしれない。どちらにしろ、授業初日とは大変に重要な日であると私は考えている。

何度かの授業のシミュレーションを通してわかったのは、以下の事柄である。

①先生の性格・雰囲気が感じ取りにくい

これは結構な問題である。通常であれば、先生が教室に入ってきて、パソコンをつなぐなりホワイトボードに何かを書き始めるなりして、その挙動を観察することができる(観察するつもりがなくてもみんなきっとそういうことを無意識にやっているはず)。そして授業を通して、先生の話し方、動きを観察するはずだ。もちろん先生の話し方が嫌いだからその授業を取るのをやめるというのは、よっぽどのことがない限りは起こりえないことだが、それでも偉そうな態度をとる先生であるならば受けたくはないな、と思うこともあり得る。授業選びをする上でのマイナス要素は先生の言動や挙動からいくらでも見つけることができる。これは逆もまた然りで、少し難しそうな授業で、自分の能力で受講できるか自信がなくても、先生が「いい人」(この基準は人それぞれだが)なら少しは頑張ってみようという気になるのではないか。この先生の第一印象というのは結構大切なことだと思う。受講を続けるかどうかの判断材料になる要素だ。これがzoomではどうも感じ取りづらい。そもそも先生の挙動はほぼ見えないし、画面に共有されているパワポを見やすくするために先生の顔のキャプチャを消してしまえば、先生の表情すらわからなくなる。先生の話し方くらいしか理解することができないだろう。それに、先生方だって研究室やご自宅から授業をしていることもあるので、声を小さめにして話しているかもしれない。やはりzoomだけからどういう性格の先生なのか様子を掴むのは少し難しい。結局、私は先生方の論文を読んでどういう考えの先生なのか妄想を膨らませている(それでも当然のことながら、機嫌が悪くなりやすい先生が誰なのかは全然わからない)。やはり必要な授業は受けなければいけないのだが、地雷は避けたいじゃないの。余分なことで神経をすり減らしたくないので、私は、こういうことは割と細かく分析する。

②友達をつくりにくい

授業を受けて、課題をこなす上でクラスメイトとの情報共有は非常に重要だ。課題の内容を確認しあったり、面白そうな文献があれば互いにシェアしたり、と同じ授業を受ける友人は自分の助け手ともなり得る。通常であれば、授業前後に少しおしゃべりをして仲良くなるものだ。だが、zoomでの授業はいきなり始まっていきなり終わる。「LINE交換しよ〜」とチャット上でやりとりする時間もないし、そんなことできないだろう(だってミーティングのホストが先生のはずだから)。するとやはり今後新入生が授業を受ける場合は完全に個人プレイをしなければならないことになる。できないことはないが、これは結構大変なことだ。授業はこなせても、精神的にもなかなかの負担になるのではないか。実際、私も自分の専攻とはかけ離れたテーマの授業をとっていてついていけるか結構不安に思ったりしている。学部の1年生なんてもっと不安な気持ちをしているだろうなあ。

③相手の反応が全然わからない

これは講義を受ける人というよりは、先生方やゼミ形式の授業で発表する人にとってはよくわかることだと思う。zoomでは、誰かが話しているときは他の人は基本的にはミュートにしている。場合によってはカメラもオフにしている。受講生全員の名前だけが黒い画面に浮かび、そこに向かって延々と話し続けなければならない。自分の話が相手に通じているのか全然わからないし、ちょっと面白いことを言ってもそれがウケているのかどうかさっぱりわからない(私が自己紹介した時もそうだった。悲しい)。こういうことを経験すると、これまでの対面での授業では、相手の声の他にも相手の表情や態度からかなり多くの情報を受け取っていたのだな、と気付かされる。非言語コミュニケーションってやつだ(学部の時に授業で習った気がする)。カメラもマイクもオフにされては本当に相手がどういう態度で自分の話を聞いているのかさっぱりわからない。もしかしたら、カメラをオフにしている人の中には、鼻くそをほじりながら私の発表を聞いている人がいたり、カップラーメンにお湯を注いで、出来上がるのが先か私の発表が終わるのが先か、とくだらない競争を繰り広げながら発表を聞いている人がいるかもしれない。画面の向こうの顔の見えない利き手への不安感というのはなんとも形容しがたいが、ともかく非常に話しにくい!!!発表しにくい!!!


こんな感じで、色々不安なのだが、来週から授業が本格的に始まるらしいよ。あら怖い。また問題が起きたら色々と記録しておきたい。


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