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相手に急かされるのは「悪ではない」と気づいた

4日ほどくらい前から、今までの人生の中で最高潮なのではないか?というレベルの継続的かつ熱烈な仕事へのやる気が満ち溢れていた。

例えるなら、音ゲーやツムツム等でフィーバー状態ってあるけれど、あれがチート使ってゲーム中永遠にそれになっている状態。

そのやる気はあまりにも熱烈すぎて、毎日18〜20時間ほどずっとずーーーーーっと机に向かって作業をしていた。
もう昼夜逆転なんてレベルではなかった。1日が24時間ではなかった。
深夜に起きて、夜早い時間に寝て、朝起きて、明け方に寝る……というような日が続いていた。

元々やる気にムラがある性質で、「今日は仕事頑張れるぞ〜!!!」という日があれば、「ほんっっとうに動けない……悔しい……」という日もあり、普段どちらかといえば後者の日が多い中で、やる気が過剰過ぎるほどあって、しかもその状態が何日にも渡って続いている、という状態の貴重さと満足感は言うまでもなかった。

正直、身体は限界に来ていたと思うのだけれど、とても、とても充実して楽しかった。

しかし………………
そんな中でどうしても付いて回ってしまうもの。それは
「仕事以外の連絡を滞らせてしまう」
ということ。

今日、趣味の制作(来年4月締切)の連絡を滞らせてしまっていた相手から「その後どうですか?」と聞かれてしまったことで、自分が仕事以外の全てを滞らせていたことに気がついた。

メッセージに気づいて急いで日程を伝えたところ
「日程がわかって安心しました!」
と言われ、

「ああ、私はそれまで相手を不安にさせていたんだ……なんて酷いことをしてしまったんだ……」
と自尊心が地の底に落ちてしまった。

ちょうど同時に、リフォームを検討している施工会社からも
「その後検討状況はどうですか?」
と連絡が来た。それも急いで返信。

さらにもう一件の趣味の制作も滞らせてしまっていることに気がつき、これに関しては相手からの急かしが来る前に急いで遅れていることの謝りを入れた。

私は約10分ほどで、3人の人に連絡の滞りに対するガチ謝罪をした。
仕事以外になると完全にポンコツになって何もできなくなる自分に嫌気が差し、自尊心は奈落へ落ち、ヤケになってしまい、相手に過剰に謝りすぎてしまった。

その時、自分の心身が連日の過集中によって完全に疲弊し切っていることに気がついた。

相手への連絡を滞らせてしまった。
その間相手を不安にさせてしまった。
焦らせてしまった。
具体的な日程を提案しなかった私の責任だ。

私は最低だ。悪だ。悪いことをした。
許されないことをした。
私は相手を不安にさせ、傷つけたんだ。

許せない。自分が許せない。

一時、とにかく自分を責めた。
しかし、ふと思った。

よくよく考えたら、私も同じように締切が決まっている件に関して、連絡が来ない相手に
「ご確認いただいておりますでしょうか?」
という旨の連絡をしたことが過去にあったことを思い出した。


その時の感情を覚えているのだが、
「確認の件連絡来ないなぁ、そろそろ取り掛からないと間に合わないなぁ、相手も忙しかったりそもそも確認ができてないのかも?」

と思って、なるべく相手を追い詰めないようできる限り言葉を選んで、ネットでも調べたりして連絡をしていた。

その時、相手に対して
「怒り」「恨み」「憎しみ」
のような感情はなく、
ただ「このまま連絡来ないと間に合わないんだけどなぁ、締切大丈夫かなぁ〜」
という感情
だった。

相手へのマイナス感情、というより、
むしろ相手の希望する締切に間に合わないことに対する心配だった。
相手に対して怒ったり恨んだり……は無かったな
、と思い出した。

その時のメッセージを見返してみた。

私がその進捗確認の連絡を入れたら、1時間もしないで相手から
「要領を得ておらずすみません。明日にはお返事いたします」
と連絡が来た。

次の日、ちゃんと約束通り進捗に対する返信が来た。
その時の感情も覚えている。
「ああ、私の連絡に気づいた瞬間に返信を入れてくれて、ちゃんと自身で設定した約束を守って連絡してくれる、律儀な方だなぁ」と。

また、「要領を得ていなかった」という軽い理由の説明があったことで、確認を長い間取れていなかった理由がわかり、安心した。

それに気づいた時、一気に心が楽になった。

自分がその立場だったら?と考えると気が楽になる。

うっかり連絡を怠ってしまった時、確かに連絡が無いことでその間は相手を不安にはさせてしまうと思う。しかし相手としては、
「今あの件どうなっているんだろう?きっと向こうは忙しいとは思うけれど、こっちでも色々都合あるし、スケジュール感を知っておきたいなぁ」
程度の気持ちだと思う。
実際に私がそうだった。

私が急かしを送った相手に関しても、連絡が20日ほど来なかった間は
「大丈夫かなぁ」
と不安にはなっていたが、それは相手へのヘイトではなく、相手の設定した締切に対する不安だった。

「不安にさせる」と
「その人物にヘイト感情を抱く」
は別物だ、とその時初めて気づいた。
そのふたつの感情は、必ずしもセットで付いてくるものではない。

また、急かしのメッセージを送った後にちゃんと連絡が来て、

・メッセージに気づいた時点ですぐ返信を入れてくれる
・連絡が遅れた理由を軽く説明
・その後の明確な予定がわかる
・その予定を相手がちゃんと守る

これさえ相手が守ってくれれば(というか返信と理由がちゃんと来た時点で)
それまでの不安が全部チャラになる。
むしろ、
「迅速に返信をしてくれた」
「約束を守ってくれた」
というプラス感情になる。

もちろん「連絡を怠らない」ということがベストであることは確かだ。
相手を不安にさせる、という状態は無いに越したことはない。

しかしどうしても時には自分の予定で手一杯で、相手との約束を滞らせてしまうこともあるかもしれない。

そんな時は、

■可能な限り急かされる前に遅れることを連絡
■急かす時、相手は明確な予定を知りたいだけ
■急かしのメッセージは気づいた時点で連絡を返す
■相手を不安にさせたからといって、必ずしも自分にヘイトを持っているわけではない
■その後の予定をはっきりさせ、必ず設定した約束を守る

これを心がけ、徹底させることで、信頼関係は保たれる。

誰だって失敗することはある。完璧な人間なんて存在しない。
だから、失敗するたびに自分を悪だと決めつけ、自分を恨み、自分を自分で責め立て虐めるのは、もはやナンセンス
ともいえるだろう。

「遅れること」自体が相手にヘイトを抱かせるのではない。
「連絡が無いこと」
もっと言えば「連絡が取れないこと」が良くない。

同じ「遅れ」でも、これだけで相手への印象は雲泥の差だ。


待ち合わせで例えるとわかりやすい。


【ケース1】
待ち合わせ時間前に「ごめん1時間遅れる!」の連絡。

→全然OK!!!その間カフェとかで適当に過ごすね〜!ってなる。

もちろんその連絡はより早い方が助かる。
場合によっては家を出る前に連絡が来たらもうちょいのんびり準備できたりするので、むしろありがたいくらいまである。
事前連絡ありきの相手の遅刻最高。


【ケース2】
待ち合わせ時間になったけど5分経っても相手が来ない……どうなっているんだろう?と思い「今どこらへんにいる?」と連絡。その後5分も経たず「ごめん!あと10分で着く!」の連絡。

→できれば待ち合わせ時間ギリかピッタリで連絡は欲しかったけど、相手がすぐ連絡返してくれてどれくらいで着くかの目安がわかってひとまず安心!
その後、相手がその時間通りに来てくれれば、全く問題なし!

その時は正直、マジで軽くでいいので直接一言「ほんとごめん!」くらいの声を聞けるとありがたいけれど、その後は本当に気負わないで普通に楽しんでほしい!

むしろ「連絡なしに遅れて本当にごめんね!!!なにか奢るから!!!」
などと言われてしまうとあまりに重くて困ってしまう。
いや……全然気にしなくていいから……!という気持ちと共に
「相手と自分が対等な関係では無い」みたいな状態になってちょっと悲しくなる。

連絡は遅れたけれど、こちらの連絡に対しちゃんとすぐ返信してしっかり約束通りの時間に来てくれた。それで全然問題ないよ。それ以降はそのこと全部チャラにして、罪悪感とか感じないで楽しく遊ぼうよ!って気持ち。


【ケース3】
待ち合わせ時間になったけど5分経っても相手が来ない……どうなっているんだろう?と思い「今どこらへんにいる?」と連絡。

…………………..連絡が来ない。

既読の有無関係なしに、連絡が無い状態で相手が待ち合わせ時間に遅れていて、こちらから心配になって何度聞いても、返事が一切無い。

→ 殺 意 ☆


以上、待ち合わせに例えた3つのケースを想像して(というかほぼ実体験が主にはなっているが)書いてみた。

基本私は連絡さえあれば相手の遅刻に対して寛容な方だと思うのだが、これは私が元々規定の時間に規定の場所に行くのが大の苦手なのもあるかもしれない。
中にはケース2、ケース1の時点で許せない人もいるかもしれない。
これは本当に個人の感覚だと思う……


あくまで私の感性ではあるが、
こうやって考えると、
連絡のタイミングや有無で、
同じ「規定の日時に遅れる」
ということに対しても、相手への印象は雲泥の差
だな……
そして遅れることそのものが悪いのではなく、
連絡をしないのが良くないのだな、と改めて感じた。
(待ち合わせの例と同じく人によるかもしれない上にケースバイケースではあるけれど)

もう一度自戒のために書く。
失敗をしないのが一番ではあるけれども、
失敗の無い人間なんて存在しない。
だから失敗のたびに自分を責め立てるのはナンセンス。

本当に大切なのは、絶対に失敗しない!ということではなく、
失敗した時のフォローの仕方だ。

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