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ジャガイモの話


ゴールデンウィーク頃のジャガイモの花

春に植えた種芋が無事成長し、4月の終わりには花が咲き始めました。
そして6月の終わり。ようやく収穫の時期を迎えました!
我が家のジャガイモは今年も豊作です。

野菜の花をじっくり見る機会は少ないと思いますが、よく見ると鑑賞用のお花に負けないくらい綺麗なものもたくさんあります。
ジャガイモもその一つ。
青空をバックに薄紫色と鮮やかな黄色のコントラストが素敵です。

世界のセレブが認めた花

かのフランス王妃マリーアントワネットはジャガイモの花がお気に入りだったそうです。好きすぎて髪に飾るほど!
マリーアントワネットといば当時のフランス社交界のファッションリーダー。その方のお墨付きなら流行間違いなしですよね。
派手で華やかなイメージのマリーアントワネットとジャガイモ…なんだか意外です。
実はそこには深いワケがありました。

王妃の“ジャガイモ普及キャンペーン”

ヨーロッパは冬になるととても寒く農作物がとれません。
食糧不足に陥ることもしばしば。
度々起こる食糧危機に備えて、王と王妃はジャガイモを広めるキャンペーンを展開していたのです。
ジャガイモはたくさん収穫できて一年中保存しておける優秀な野菜。しかも栄養価も抜群です。これが広まれば食糧危機も改善できると考えたのです。

庶民に敬遠されたジャガイモ

ジャガイモの原産地は南米のアンデス。コロンブスのアメリカ大陸発見によって伝えられた多くの植物の一つでした。
はじめヨーロッパの人々はジャガイモの見た目を気味悪がって食べなかったそうです。確かにゴツゴツして石みたいですもんね。
イモ類はアジアでは古くからおなじみの食材でしたが、ヨーロッパにはありません。見たこともないイモという植物。きっと抵抗があったと思います。
なんとか興味を持たせようとジャガイモ畑にわざと警備員を置きました。
そうなると、そんなに美味しいものなのかと気になりますよね~。

市民権を得たジャガイモ

様々な人々の努力により徐々にイモの素晴らしさが広がり、それにともない安定した食料確保ができるようになりました。今ではヨーロッパの主食という地位を獲得しています。あちらへ旅行に行くと、これでもかというほど山盛りのイモが出てきます。
おかげでヨーロッパの人口は劇的に増え、産業や文化が発展していくことになります。もしイモがなかったら世界の歴史は変わっていたかもしれません。
さて、新じゃがの季節。
ホクホクのジャガイモ料理を楽しみます。



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