住宅ローンの頭金を解説!頭金のメリットは?頭金なしでも住宅ローンは借りられる?
1.はじめに
住宅ローンを借りる場合、多くの方々が「頭金をどれくらい用意すればいいか」という疑問を持ちます。この記事では、頭金の役割やメリット・デメリット、頭金を想定した返済シミュレーションなどについて解説します。頭金を用意しないという選択肢についても説明しているので、ぜひ住宅ローンを借りる場合の参考にしてみてください。
2.住宅ローンの頭金とは?
「頭金」とは、物件購入時に一括現金で支払う初期費用のことを指します。住宅ローンを組む際には、この頭金は大きな意味を持ちます。
(1)頭金の意味と役割
住宅ローンを組む際、住宅購入にまつわる全費用を借り入れるのではなく、自己資金を頭金として用意することが一般的です。頭金の役割は、主に以下の3つです。
頭金の役割
1.住宅の購入価格の一部を自己資金で賄う
2.借り入れ金額を抑えることで、利息負担を軽減
3.住宅ローンの審査に有利に働く
頭金を用意することで、一般的には住宅ローンの総借入額が減少し、それに伴い返済額や利息負担も軽減します。また、借り手としての信用力や返済能力を示す要素でもあり、住宅ローンの審査においても有利に働きます。
(2)100万?200万?頭金の一般的な設定額
住宅ローンを組む際の頭金の設定額は、個々の経済状況や将来のライフプランによりますが、一般的には物件価格の10%~20%を目安に考えられます。物件価格が3000万円の場合、頭金として300万円〜600万円を用意するというのが一般的です。
3.頭金のメリットとデメリット
頭金を用意する場合は、メリットとデメリットのバランスを考える必要があります。それぞれ具体的に見ていきましょう。
(1)メリット:総支払額の削減、利息負担の軽減、審査通過率向上
頭金を設定する最大のメリットは、何といっても「住宅ローンの総支払額の削減」です。頭金が多いほど借り入れるローン金額が少なくなるため、返済総額は自然と少なくなります。
また、頭金は「利息負担の軽減」にもつながります。頭金が多くなるほど、ローン残高が少なくなり、それに伴い支払う利息も減少します。仮に1000万円の住宅ローンを借り入れる場合、100万円の頭金を用意すれば残り900万円の利息を負担することになるわけです。
さらに、頭金を用意することで「審査も通りやすくなる」と言われています。頭金を用意できるということは、一定の貯金や資産形成ができている証拠であり、金融機関から見て信用力が高まるからです。
(2)デメリット:初期費用が増える、他の資産形成の機会損失
メリットがいくつもある頭金ですが、同時にデメリットも存在します。この場合、注意点と言い換えることもできるでしょう。
まず、頭金を増額するという選択はその分「手持ち資金が減る」ことを意味します。2000万円の住宅ローンに対し頭金を200万円用意すれば、その分だけ返済負担は軽減されますが、同時に200万円を現金支払いとして用意しなければなりません。
また、頭金を多く用意することは、「他の資産形成の機会を失ってしまう」とも言えます。頭金に回した手持ち資金があれば投資や貯蓄に回すことができるし、頭金を用意している期間中、賃貸物件での暮らしを余儀なくされます。
他にも、選択肢によっては住宅購入時に住宅ローンを借り入れる前から現金による契約金や諸費用を支払う必要があります。自己資金を頭金にあてた結果、「諸費用の支払いが大変になる」ことも考えられます。
以上のメリット・デメリットを比較した上で、どのくらいの期間でいくらの頭金を用意すべきか検討する必要があるでしょう。
4.頭金ごとの住宅ローン返済シミュレーション
ここでは、実際に頭金の金額で、住宅ローンの返済プランがどう変化するのかを見てみましょう。今回は3500万円の住宅ローンを、35年かけて返済するケースを考えてみます。また、金利は1.5%に固定して計算しました。
こうして見ると、頭金0円の場合と借入総額の20%の頭金を用意した場合とでは、約1000万円(頭金を差し引いて約300万円)も返済総額が異なります。この差をどう捉えるかで、頭金の金額が大きく変わるでしょう。
5.頭金なしでも住宅ローンは借りられる?
頭金なしでも、住宅ローンを借りることは可能なのでしょうか? 住宅ローンは年収や年齢、返済計画など多くの要素で借入可能額が決定します。頭金が0円でも住宅ローンを借り入れることは可能ですが、貸主側の信用リスクが高まるため、審査が厳しくなったり、金利が高くなったりすることがあります。
そのため、当初想定していた資金計画の通りに住宅ローンを借りられないケースもあるのです。その点を踏まえると、ある程度頭金の用意を検討したほうがいいでしょう。
6.頭金の用意で意識するポイント
頭金を用意する場合は、以下の3つのポイントを意識することが重要です。
(1)ライフプランを確認する
将来の生活設計を見据えて、適切な頭金額を計画しましょう。子どもの教育費、老後資金、旅行や趣味への投資など、頭金以外に必要となる生活費も想定して、貯蓄や資産運用を進めていくことが大切です。
(2)不測の事態に対する備えを忘れずに
頭金だけに手元資金を集中させてしまうと、予期せず発生する諸費用に対応できなくなる可能性があります。具体的には、引越し費用や新生活のスタート費用、事故や病気に対する備えです。これらを考慮に入れることで、全体のバランスを見ながら頭金を設定することができます。
(3)繰り上げ返済も考慮しよう
繰り上げ返済とは、通常の月々の返済に加えて、一定の金額を余分に返済することです。頭金が少なく借入額が多くなった場合でも、繰り上げ返済を活用することで結果的に利息総額を減らすことが可能です。低金利が続いているため、繰り上げ返済よりも手持ち資金を重視することも一つの考え方ですが、繰り上げ返済する場合はボーナスなどの臨時収入を使うなど、上手に収支をやりくりして返済の負担を軽減していきましょう。
7.まとめ
住宅ローンを借り入れる際、頭金は必ずしも必要というわけではありません。それでも、返済負担の軽減や住宅ローン審査を有利に進められるという点で、頭金には多くのメリットがあります。ここまでに紹介したポイントを参考に、ムリのない金額設定で頭金の準備を進めていきましょう。
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