ウイルスの感染予測がなぜ難しいのか? 流体側面の見方。 ほとんどの自然災害は流体が関わっている。

流体が専門のものの根っこです。

新型コロナウイルスが猛威を奮っていて、
多くの人が不安になってることと思います。

僕自身もそうなのですが、
ワクチンができない以上、
これ以上拡散させない対策が必要です。

今日はウイルスと流体について役にたてればと。

「ウイルスが拡散している。」

この言葉はメディアなどで耳にして
あなたも普段から違和感なく使っているかもしれません。

この拡散という言葉は流体力学の専門用語で
SNSの拡散という言い方は馴染みがあると思います。

性質としては、
濃いインクが水の中で希釈されるように、
やがて空間で均一になる、
こんな性質を有しています。

この均一になるスピードが拡散係数になっていて、
ウイルスの濃さや増殖スピードを表しています。
今回のウイルスはこの係数がとても大きいと
推測され、
感染者が一定量咳をするとした時に
今回の感染経路の一つである飛沫感染で拡散します。

飛沫はウイルス(エアロゾル、
0.1μmのとっても小さな目に見えない粒子)が
咳などによって液滴に付着し、
50倍、100倍の大きさで
人から人へ感染する経路です。
咳などの噴射によって空気中に拡散されます。

さらに厄介なのは、通常の感染経路が
飛沫感染と人の移動なのに対し、
春節による人の大移動があるため、
人の移動経路がとても大きい影響を
もたらしそうです。

人の移動は、拡散に対して移流と言います。

移流は、大きくは風に乗って流れる性質を
意味しますが、新幹線のように、
ウイルスのソース(源)をどんどん
持ち運ぶということで、

実はこの移流が感染規模の予測を
とても難しいものにしています。

色々なところにウイルスを持ち運んでは
バケツリレーのようにソースをばら撒くことに
なるからです。

これを流れの非線形性と言って、
一言で言うと、整列されてない
バケツリレーを各々の移動速度で
それぞれやっています。

なので、流体力学的な観点では、
一番目が人を移動させない(移流させない)。
二番目が咳をする人を表に出さない(拡散させない)
じゃないと移動しながら咳をする。

なので、対策は今行ってる方法だったりします。

研究開発としてはワクチンはそうですが、
咳をしても菌をマスクで殺せるような
フィルターだったり殺菌剤だったりが
あるかもしれないし、
咳が出ない薬が効果的かもしれない。

これが僕なりに考える今回のコロナウイルスの
感染についてです。

一方では、このウイルス感染予測は
様々な学問分野で同時並行で行われている
ことも事実で、

統計学的に数理モデルを考えて、
伝播動態(感染待ち、感染後)の実測や
予測の係数を施し、傾向を得て将来予測を
考える方法もあります。

感染症流行の予測

ただ、残念ながらどの方法も正確ではなく、
全ての根本は、
・ウイルスの拡散係数などの係数を得ることが非常に難しい
・人の移動や集中の感染経路が非線形的

に尽きるのかなと考えています。

と言うことで、僕らにできることは
感染源(ソース)に関わらないことが
流体力学的に少し理解できたかなと思います。

冒頭の、自然災害には流体が関わると言うのも
辛い事実で、

津波、台風、噴火、空気汚染など多くの
自然現象に流体が関わっていたりします。

量子力学とともに現象解明の困難さがある
流体力学(特に乱流)は、飛行機やロケット
のように便利に使える側面もあるので
良いことも悪いことも僕が知っている限り
お届けできればと思います。

今日は長くなりましたが、
読んでいただいて少しでも知識のプラスになればと思います。

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