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G-1 その③

今日もお疲れさまです。

Gについて。
実は少しやさしいエピソードがある。

異動してしばらくして。
多忙な職務で家族への時間を作り出せない状態になっていた私に。

家族の都合でどうやっても社内の大切な会議に出ることが出来なくて。
プライベートで仕事に支障を来すことをまだ許せかった私は。

何とか遣り繰りしようと必死になっていたが、どうしようもなく。
自分の心も折れそうで。
家庭内の詳細を晒したくないが、誠実に理由を話すため
Gの元へ謝りに行った。

いつものカッコつけたスーツ姿のGはフランクな挨拶をくれた。
私は重要な会議に出られなかった申し訳なさで、それどころでなかったけれど。

それなのにGは。


会社はあなたを守ってはくれない。
あなたを守るものは家族なのだから、
大切にしなさい。
会議に出られなくても、あなたの評価は変わらない。

あろうことか、目の前で涙した言葉だった。

家庭内のこの出来事は私をかなり苦しめて。
袋小路に入った状態で。





きっと面倒臭いと思っただろう。
それでも、その後しばらく気にかけてくれた。

放っておいても構わないのに。
そんなにすぐに解決する事でもないのに。
時間がかかることを理解していて。


だからといって、Gの事は好きになれないけど。
やさしさに触れたひとときだった。
きっとGはたくさん愛されて育ったのだ。

人間的には隙が見えてなかなかいい味出してるのかな。
直属の上司はドライだ。
私にはこのドライさが丁度いいけれど。

おじさん、がんばろうね。


Gありがとう。

今日も老眼鏡でモニターとの格闘お疲れ様でした。

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