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メンタルヘルスを保つ5か条 ③

「寂しさ」が爆発する

いつでも変化を要求され、絶えず自分を組み替えながら、テンションを上げて、不安定な状況を乗り越えていくという境遇を課されているのが、現代の私たち。これではしんどすぎてメンタルにくる… 
追い詰められると、しばしば「寂しさ」が爆発する。自分は価値がない。誰も自分なんて見てない。誰も認めてくれない…

”快楽的なダルさ”に浸る

絶えず環境や関係性が変化し、自己成長を永遠に求められる不安定さからくるストレスを処理する方法は2つ。
1つめは、自己啓発の論理
物事の受け止め方や考え方をポジティブに変えて、仕事や活動に向かい、しんどさや不安をなかったことにする生き方。自分自身への関心を肥大化させ、ますます自己完結的な生き方を求める
2つめは、”快楽的なダルさ”に浸る
断片的な感覚や刺激で自分を取り巻き、その細切れの経験に集中することで、自分の注意をバラバラに分散させるという生き方。スマホが可能にするマルチタスキングで、自分の感覚をバラバラに分解して、それによる「ボーッと」した感じに、一種の癒やしを求める
”快楽的なダルさ”に浸り、”やわらかい昏睡状態”になることで得られる安楽によって気分が落ち込まないようにする心のあり方。細切れの刺激から切り離されると退屈を感じてしまう…

④ 孤独を楽しむ = 自治の領域を持つ

自治」 = 既存のルールや他者の視線をいったん脇に置いて、自分だけのルールを新しく作り、それに基づいて行動する自由のある状態孤立を通じて自己対話的な遊びをすること。社会では、自分の外側にあるルールに従って自分の行動は作られるが、自分で決めた通りに自分で動くことも大切。他者を依存的に求めたり、誰かの評価のために演じる自分から離れて、「自治の領域」を確保することも大切。

⑤ 孤独と趣味を作る

スマホやSNSの情報習慣では、寂しさに自分がハイジャックされる「孤独」を確保しにくくさせて、寂しさに他者を求めてしまう

孤独の作り方 = 趣味を持つこと
趣味 = 社会生活などから切り離された「自治の領域」において、人に見せたりするためではなく、自分なりに試行錯誤しながら何かを作り上げること。趣味は遊びであり、終わりがない楽しさがある。同じことを何度も繰り返す。自分がいいなって感じられるまで。とらえどころのない謎と自己対話を繰り返しながら、自分の計らいを超えた謎と繰り返し戯れる。

”もっと感情を働かせるために、そしてもっと自分らしく感じるために、私達は接続する。ところが、どんどん接続しながら、私達は孤独から逃避している。そのうちに、隔絶して自己に意識を集中する能力が衰えていく。(…) ひとりきりで考える習慣がないと、自信を持って堂々と自分の考えを話題にのぼらせられなくなる。協調する力が培われない。革新も生まれない。それは常時接続によって衰えていく、孤独を味わう能力を要するものだからだ” 
シェリー・タークル 『一緒にいてもスマホ』


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