見出し画像

デジタル革命は狩猟社会へ回帰する

狩猟採集民というユートピア

日本で1万年以上も続いた縄文時代。
変化する自然に柔軟に対応し、知恵を磨き、
人間社会を自然に合わせていくスタイル。
一日2~4時間の労働で、全員の食料を確保し、
余暇をのんびりと豊かに暮らしていた

レヴィ=ストロースの原始社会

農業や畜産を知らない原始人と呼ばれる人々は、主に狩猟、漁業、野生植物の摘み取りによって暮らしていた。彼らが飢餓の恐怖や、過酷な環境で生き延びなければならないという不安に悩まされることはなかった。彼らは小さな人口規模と天然資源に関する豊富な知識によって、かなり豊かな暮らしを送っていたと思われる。(…) 余暇の時間が比較的長かったので、豊かな想像力を育み、自分たちと外界との間にショックアブソーバーとして、信仰、夢想、儀式を介在させた。要するに宗教と芸術だ。”

ケインズの予言 @1928

100年後、一日3時間働けば、人間の弱さを満足させるのに十分ではないだろうか。1日3時間も働けば、ほとんどの人の内なるアダムは満足する。(…) 大きな戦争がなく、人口の極端な増加がなければ、百年以内に経済的な問題が解決するか、少なくとも近く解決すると見られるようになるといえる。これは将来を見通すなら、経済的な問題が人類にとって永遠の問題ではないことを意味する。”

ロバート・ケネディの演説 @1968

GDPには、子供の健康、教育の質、笑顔は含まれていない。GDPでは、詩の美しさや、夫婦の絆、政治議論の質、公務員の廉潔さは計測できない。さらには、われわれの勇気、叡智、文化も考慮されていない。”
ある10段階調査では、収入が二倍になると、人の幸福感は0.21ポイント上昇するが、他者との信頼関係は幸福感を1ポイント上昇させるそうだ。
幸福感は、GDPや収入だけでは得られない。

デジタル社会の倒錯的「新部族主義」

デジタル社会で人間の労働は機械からAIに取って代わられていく。余暇の時間が増える可能性は高いが、そこで人間らしい生活ができるだろうか?
SNSにより階層社会はある意味において終焉を迎えるが、社会の分断化は進む。均質化された集まり=新部族が次々と生まれ、自分と価値観の近い人間同士がヴァーチャルに繋がっていく。あらゆる個人情報はアルゴリズムの監視下に置かれ、強引に依存させられる。新部族間の交流や共感は薄れていく…
自然をリスペクトし、自然と共生した縄文人の社会を改めて見直す時期かもしれない



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?