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【小売接客業の奈々 #03】「片耳難聴だから諦める」なんてもったいない。

こんにちは。小野寺です。

このnoteは片耳が聞こえない15才、
中学三年生の君へ贈るメッセージです。

それでは、小売店で接客業をされている
奈々さんの続きをどうぞ!(前回はこちら

■コミュニケーションは取らなきゃだめ?


――― 耳のせいで「人と接したくない」という中学生がいたら、なにを伝えますか。


そうですね…気持ちはわかるんですけど、
「ちょっともったいないな」って思います。

そもそも私は人と関わることが好きですが、
正直面倒なときもあります。

会話中はすごく集中して聴くので、
やっぱり疲れやすいんですよね。

「なんでこんなに気を遣いながら
 生きていかなきゃいけないんだ」
と思った時期もありました。

ただ、たとえそうだとしても、
「人と関わらないようにしよう」
とは思いたくないんです。

たとえば、片耳難聴者が苦手な
大人数の集まりでも、

座る位置や環境を工夫することで
コミュニケーションは取れます。

私は大学で音楽のサークルにいましたが、
ちゃんと音楽を楽しめました。

各場面で自分なりのコツを探りながら、
ひとつでも出来る方法を見つけて行けると
良いんじゃないでしょうか。


――― 片耳が聴こえないことのメリットはあると思いますか。


片耳が聴こえないことで養われる能力は
実際にあると思っています。

周りが気がつかないことに気がついたり、
会話の流れを素早く汲み取れたり。

聴こえにくい分、頭の中で
思考を巡らせて生きてきたからこそ
身につけられるものってあると思うし、

実際私は接客の仕事をしていて
それが役に立っていると感じます。

あと、そういう能力的なメリットが
なかったとしても、

人と接しないことで仲の良い友だちが
できなかったら寂しいじゃないですか。

私は公立の中学校に通っていて、
本当にいろんな子がいたので
嫌な思い出もあるんですけど、

そういう人とは大人になるにつれ
関わらなくて済むようになります。

だから、いま人間関係で
つらい時期だったとしても、

環境が変わればきっと大丈夫になるから
人と接することは諦めないで欲しいです。


■片耳が聞こえない十五の君へ


――― 最後にあらためて、片耳難聴で悩んでいる中学生に向けたメッセージをお願いします。


片耳が聴こえないっていうのは、
たしかにハンデです。

わかりやすい例をあげれば、片耳難聴者は
パイロットになれませんよね。

でもたとえば整備士のように
飛行機と関わる道はあります。

つまり、片耳難聴で困難なことがあっても
別の道は探せば見つかるかも知れません。

片耳が聴こえないことで気持ちが
落ち込むことがあるのは仕方ないけど、

それで行動を制限したり、
最初から挑戦しないのは良くなくて。

人と関わることも、
やりたいことをやることのも、

「片耳難聴だから諦める」
なんてもったいないよ、

というのが私からのメッセージです。


(これでインタビューはおしまいです。ありがとうございました!)


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