【小売接客業の奈々 #02】片耳難聴の人は多い。「なんで自分だけが」と抱え込まない方が気楽かも知れません。
こんにちは。小野寺です。
このnoteは片耳が聞こえない15才、
中学三年生の君へ贈るメッセージです。
それでは、小売店で接客業をされている
奈々さんの続きをどうぞ!(前回はこちら)
■どう聴こえにくいの?
――― 片耳が聴こえないとわかったのはいつ頃ですか。
片耳の難聴がわかったのは5歳の頃です。
保育園の帰り道、「耳が聴こえない」と
私が母親に言ったことがあったらしくて。
でも子どもが言うことだから
最初は流していたみたいなんですけど、
ちょっと経ってから病院に行ったら
「左耳が聴こえていません」と
診断されました。
でも特に思い当たることがないので、
原因はいまでも不明です。
――― 特にどんな場面で聴こえにくいですか。
私の場合、歩きながらの会話が
結構大変だったりします。
私は左耳が聴こえないので、基本的に
左側を歩くようにしているのですが、
たとえば3人で歩くとき、横一列ではなく
前が2人で後ろが1人のときがありますよね?
自分がその後ろの1人になってしまうと、
前の2人の会話は全然聴こえません。
前の2人は歩きながら、
当然前を向いて話しているので、
声がこちらに飛んで来ないせいか
目の前の会話でも聴こえないんです。
■周りに伝えたときの反応は?
――― 片耳難聴についてはご自身のなかでどう捉えていましたか。
お医者さんからは補聴器を使っても
聴こえない耳だと言われていたので、
小学生の頃から
「じゃあどうしようもないんだな」
と思っていたんです。
私は一緒に住む家族も多かったし、
集合住宅の社宅に住んでいたので
近所づきあいもすごく盛んで、
いろんな子たちと遊んでいました。
そうやって多くの人と
接してきたんですけども、
自分の努力が及ばないところで
誤解されてしまうのは嫌だったので
片耳難聴については子どもの頃から
周りに「言わない方が損!」だと思って
伝えるようにしていました。
――― 友だちに片耳難聴のことを伝えたとき、どんな反応が多いですか。
大抵「あ、そうなんだー」ぐらいです(笑)
「え、嘘?」とか、「可哀想…」みたいに
深刻に捉えられたことはありませんね。
私の姉の同級生にも片耳難聴の子がいて、
姉にだけ打ち明けたことがあったんですけど
私の姉は「うちの妹もそうだよ~」みたいに
サラッと反応して驚かれたらしいんですね。
良くも悪くも、人の片耳難聴について
みんな気にしないんですよね。
あと実は、片耳難聴の人って多いんです。
私が子どもの頃は、片耳難聴の人なんて
自分しかいないと思ってたけど、
いまになって人生を振り返ると
私の知っている人で5~6人いるんですよ。
しかも私が知らないだけで、
実際はもっと多くの片耳難聴者と
接していると思います。
なので、だから平気というわけでは
ないんですけども、
あまり「なんで自分だけが」って
抱え込まない方が気楽かも知れませんね。
(続きは明日公開!お楽しみに!)
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