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マトマイニ・チルドレンズホーム

2019.12.21 Day 5
マトマイニ・チルドレンズホームに遊びに行かせていただきました。

マトマイニ・チルドレンズホーム (Matumaini Childrens Home) は1987年に菊本照子さんという日本人の方が始められた孤児院です。ナイロビのジラフセンターにほど近い場所にあります。今までのべ200人もの子供達を送り出してきました。しかし、ピーク時には50人もいた子供達は、今では5人ほど。さらに遊びに行った時には冬休み、クリスマス前でみな親戚の家や、親戚の家にも帰るところがない子たちは、スタッフの家に行き、クリスマスの家族団らんを過ごしているとのことでした。

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照子さんはストリートチルドレンを救うだけではなく、そもそも彼らがなぜストリートに出ているのかというところから解決しようとされています。その取り組みとして、ストリートチルドレンが生まれる要因として、シングルマザーの多さ、彼女たちが子供を支えられないことなどを重要視し、彼女たちの自立支援として、職業訓練校をつくりました。
以前は農業なども教えていた学校だったそうですが、予算等の都合もあり、今残っているのがフェルト工房です。

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工房では、シングルマザーのママたちが羊毛を洗うところから始め、キレイに白くなったら染色します。照子さんは、染色に使う染料の無駄を省くためにも繰り返し同じ染液を使用することを指導し、「もったいない」という日本人の精神を大切にされています。それでも新しいものを使いたいというのはケニア人でも日本人でも変わりないですね。

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家具などに用いるスポンジを芯材にして人形を作っていきます。サクサクとハサミで切っていき、形を整えていきます。

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芯材にチクチクとフェルト用の針でフェルトをつけていくと…

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こんなかわいい動物やキーホルダーが出来上がります。
ここで働くママたちの月収はおよそ1.2-1.3万KSh。能力によって多少前後しますが、アスカリさん (警備員さん) たちと比べても遜色ない額です。

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照子さんはワンガリマータイさんとお友達だったらしく、彼女の思想に基づき敷地内を緑化にも努めていらっしゃるとてもステキな方でした。緑化するにしてもただ植えるのではなく、土壌を肥沃にするアカシアなどのマメ科植物を中心に植えているとのことでした。30年前は荒れ地だったという土地も、今では緑にあふれていて、ほぼ森。ガチョウやヤギが歩いているとても素敵な施設でした。

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P.S. 映画「風に立つライオン」にも、草野和歌子(石原さとみ)が立てた孤児院として登場しました。


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