母の日のプレゼント
GW初日は、母の日のプレゼントを買いに行くと決めていた。
結婚して、はじめての母の日。
お義母さんへの贈り物。
うう、ちょっと緊張する。
なにがいいだろう。
ネットで検索してみるものの、あまりピンとこない。
お義母さんとお会いしたのは、たったの3回。
結婚のご挨拶のとき、両家顔合わせ(簡易版)のとき、お正月。
お義母さんはとてもきちんとした人、という印象だった。お義父さんをいつも立てて、少しひいた感じ。
お話の仕方は凛としていて、背筋が伸びる。
お別れのときはいつも、
「いつも心配していますよ」と言ってくださる暖かい方。
夫は、厳しい母だったと言う。
細やかな気配りが出来る反面、繊細で神経質な人だとも。
うーん。
スマホの画面とにらめっこしてみても分からない。
とりあえず百貨店の母の日コーナーに行くことにした。
食べ物や入浴剤といったいわゆる「消えもの」はちょっと軽すぎる気がする。
かと言って、スカーフやポーチなんてとても趣味が分からない。
悩んだ結果、プリザーブドフラワーにすることにした。
コルクガラスのプリザーブドフラワーは、手入れの手間も要らず、なかなか人気があるようだった。
誕生石のイメージカラーをあしらった、可愛らしいプリザーブドフラワーを、両家の母にお揃いで買った。
夫に聞いても、母の好みなんてわからないよ。
母の日になにかしようなんて、考えたこともなかったから。とキョトンとしている。
私が選んだプリザーブドフラワーを、いいんじゃない?といかにもテキトウに肯定した。
感謝の気持ちだけでも伝わりますよう。
そんな思いで持ち帰る。
百貨店を出ると、バケツをひっくり返したような雨だった。
いつだってプレゼントの正解は分からない。
けれど、相手を想ってあーでもない、こーでもないと悩む時間が、幸せなんだろう。
ロン204.
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