リスクのとらえ方⑥確証バイアス

 我々のリスクの認知に関する考え方の代表的なものとして「確証バイアス」がある。自分が正しいと思うと、それに合致した意見や根拠を肯定的にとらえ、反する意見や根拠を示されても否定的にしか見られない傾向を意味している。 

 健全な懐疑主義 

 この「確証バイアス」は、様々なところで検証され、ほぼ人間の認知傾向として知られている。知られているが、ここから脱するのはなかなか難しい。自分の意見や考えを検証して、それが本当に正しいかどうかを冷静に評価するというのは、精神的負荷がかかる。つまり自然に任せていると難しいので、意志的にそうしようという健全な懐疑主義が必要のようだ。

自然と同じ考えの人があつまるが危険性もある 

 同じ確信を持った人が集まると、その場がどういうところであろうと、確証バイアスが強まることは以前から指摘されている。

 最後は個人の意思となると、なかなか社会的な確証バイアスによる動きを解決するのは難しい。

 かくいう自分も自然にまかせると自分の気に入る話を集めそうになる。データも都合の良いものを集めて安心するとか、ネットで同調的記事ばかりみてしまうとか自然な行動としておきがちだと思う。

 社会的な関心事とかに関する判断は、特にこの確証バイアスが起きがちで、マスメディアとか、自称文化人の勧善懲悪的言動とかには気を付けようと思う次第。

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