初めて買ってもらった家庭用ゲーム機【テレビベーダー】
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\はじめて触れた&買ってもらった家庭用ゲーム/
ボクが、初めて家庭用ゲーム機(というか携帯型ゲーム機)に触れたのは、ゲーム&ウオッチ(1980年・任天堂)の『ボール』だ。
小学校4~5年生のころ、友だちが持っていたのを借りて遊んだのがきっかけ。
空中を飛び交うボールを落とさないように"お手玉"をするだけのシンプルなゲーム性なのだが、当時は、これひとつで丸一日、友だちと楽しんだものである。
ちなみに、よく間違える人も多いのだが、商品名の表記は"ゲームウォッチ"ではなく、"ゲーム&ウオッチ"である。"オ"は大文字で、ゲームとウオッチのあいだに"&"が入る。
同じように、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズに登場するキャラクターは"テイルス"であって、"テイルズ"ではない。
ゲームファンならば、"ゲーム&ウオッチ"の表記に気を付けたいところであるが、ボクは"テイルス"と"テイルズ"を「あれ、どっちだっけ?」と、よく間違えることも多いので、人のことを言える立場ではない(笑)。
なお、『ボール』で遊んでいた当時は、まだファミコン(1983年・任天堂)が発売されておらず、基本、テレビ(ビデオ)ゲームは、ゲームセンターで遊ぶ時代。
ファミコン誕生よりもまえに――「世界初の家庭用ゲーム機」と言われるODYSSEY(1972年・マグナボックス)や、テレビテニス(1975年・エポック社)、カラーテレビゲーム6/カラーテレビゲーム15(1977年・任天堂)、ATARI 2600(1977年・ATARI)など、さまざまな家庭用ゲーム機がリリースされてはいたけれど、ボクの周りには持っている人はおらず、そんななか初めて『ボール』を遊んだときには、「家でも(テレビ)ゲームで遊べるんだ!」と衝撃を受けたものである。
そんな驚きを受けつつ、親にねだりにねだって買ってもらったのが、同じ1980年にエポック社が発売した"テレビベーダー"である。これが我が家に来た初の家庭用ゲーム機だ。
ATARI 2600やファミコンのようなカセット方式ではなく、遊べるゲームは1種類のみ。
"テレビベーダー"という名前のとおり、タイトーの『スペースインベーダー』をアレンジしたシューティングゲームなのだが、残念ながら正式なライセンス商品ではない。
とはいえそんなことは関係なく、当時、ドはまりして毎日のように遊んでいたのだが、しかし子どもながらに、本家『スペースインベーダー』とのちょっとした"違い"に、「なんで?」と思っていたのも事実なのである。
まず、第一に、CPUが現在のように高性能ではなかったため、インベーダーすべてを縦に並べて表示させることが出来ず、各列の先頭のインベーダーのみを表示し、倒すと後ろのインベーダーが表示される、という表現になっている。
列によってインベーダーの色が変わるので、「いま何列目まで倒したか」というのはわかるのだけど、プレイ感覚としてはインベーダーを倒す(消す)というよりも、インベーダーを上空に押しあげていく、という感じもあった。
また、"レインボー"や"名古屋撃ち"といった『スペースインベーダー』で使えた技も使えないため、そんな部分に多少なりとも残念さを感じていた。
ふたつ目に、レバーとボタンの位置だ。買ってもらうまえは気にしなかったのだけど、いざ遊んでみると「なんでレバーとボタンが縦に配置されてんだよ!」と不満に思った記憶がある。
左手でレバー(砲台の移動)、右手でボタン(ミサイル発射)を操作するのだが、本体をちょっと斜め(左上を上げて、右下を下げる)にすると遊びやすくもある(当時の内沢少年・調べ)。
なお、レバーには滑り止めの黒いゴムグリップが被せてあるのだけど、これがヘタってちぎれてしまうまで、やり込んでおり、当時"テレビベーダー"大会があれば、上位入賞するくらいの自信もあった。
ボクがいちばん最初に触れたテレビゲームは、ゲームセンターで遊んだ『ブレイクアウト』や『スペースインベーダー』だが、家庭用ゲームの原体験と言って思い出すのは、この『ボール』と"テレビベーダー"なのである。
最後に余談だが、のちに発売されたカセットビジョン(1981年・エポック社)用のカセットとして発売された『バトルベーダー』は、この"テレビベーダー"の移植作である(ゲーム内容は一切変わらずまったく同じ)。
<まとめページ>【ローリング内沢の】エッセイ・コラムいろいろ
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