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「寝起きざま、ずぶ濡れのムックにひっぱたかれる」【ワンフレーズ小説】

📚1分で読める、おバカなショートストーリー

早朝、静かな部屋で、私は目を覚ました。まだ夢見心地のまま、ぼんやりと天井を見つめていると、ドアが勢いよく開かれた。次の瞬間、ずぶ濡れのムックが飛び込んできて、そのまま私のベッドに駆け寄り、無言で私をひっぱたいた。

「いてっ! 何するんだ!」、私は頬を押さえながら叫んだ。

ムックはびしょ濡れのまま、険しい顔で私を睨んだ。「おまえ、俺の夢に出てきて、俺のアイスクリームを全部食べたんだ!」

「は? 夢のなかの話でしょ? それで殴るなんて理不尽すぎる!」、私は抗議した。

その時、部屋の奥からガチャピンが現れた。彼はゆっくりと近づき、落ち着いた声で言った。「ムック、それは夢だよ。現実と混同しちゃダメだよ」。

ムックはしばらく黙っていたが、やがて顔を赤くしてうつむいた。「あ、そっか……。ごめん、ちょっとパニックになってたみたい……」。

私はほっとし、ムックも落ち着きを取り戻したように見えた。

しかし、突然ガチャピンが真顔になって私を見つめた。「でも、今度ムックの夢に出てきてアイスクリームを食べるなら、ちゃんと僕にも分けてね」。

私は唖然としながら、「え、それって夢のなかの話だよね?」と尋ねた。

ガチャピンはうなずいて、「うん、でも夢のなかでもマナーは大事だよ」。その瞬間、ガチャピンが私の頬をひっぱたいた。

「いたっ! ガチャピンまで何するんだよ!」

ガチャピンは冷静に、「じつは僕の夢でも同じことが起きたんだ。君、ふたりの夢に同時に出てきて、人のアイスクリームを食べたんだよ」。

……その瞬間、私は目を覚ました。部屋は静かで、薄明かりがカーテンの隙間から差し込んでいる。

あたりを見回すと、ガチャピンとムックのぬいぐるみが無邪気に並んでいた。

夢のなかでさえ、ふたりの友情は変わらないのだ、と、ちょっとだけ嬉しくなった。


※ワンフレーズ小説は、"奇妙なワンフレーズ"をAIの力を借りて拡張させた短編小説です。

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