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「おにぎりを手で握り潰して指のあいだから具が出てきた人」【ワンフレーズ小説】

📚1分で読める、おバカなショートストーリー

昼休み、職場の休憩室で恒例の"チャレンジ"が始まった。この奇妙な儀式は、毎週金曜日に行われるもので、ルールは単純だ。おにぎりを手で握り潰し、指のあいだから具が出てきた人が勝利、出てこなかった人は敗北となる。

「よし、いくぞ!」と意気込んで、私と同僚の山田が同時におにぎりを握り潰した。山田の指のあいだから、鮭の具がにゅるっと飛び出した。「勝った!」と彼は叫んだ。

一方、私の指のあいだからはただの米粒だけがポロポロとこぼれ落ちた。「敗北か……」と私は肩を落とした。

その時、社長が休憩室に現れた。「おにぎりチャレンジか、懐かしいな。私も若いころ、毎週やってたよ」。そう言いながら、彼もおにぎりを握り潰した。すると、見事に指のあいだから、子持ち昆布の具が飛び出した。

「さすが社長!」とみんなが歓声を上げるなぁ、社長は微笑んで言った。「じつは、具が出るのは運と技術の賜物なんだ。とくにに、握りかたにコツがあるんだよ」。

興味津々で聞いていると、社長は続けた。「でも、いちばん大事なのは楽しむことだ。だからこそ、負けても笑っていられるんだ」。

私はその言葉に感銘を受け、次回はもっと楽しもうと心に決めた。その瞬間、ふと気づいた。山田がニヤニヤしながら、自分の手元を見ている。なんと、彼の指のあいだには小さなチューブが隠されており、具が出るように細工されていたのだ。

「おまえ、それ反則だろ!」と私は叫んだが、山田はただ笑っていた。

意味不明な勝敗のなかにも、深い人生の教訓と笑いがあふれる昼休みだった。


※ワンフレーズ小説は、"奇妙なワンフレーズ"をAIの力を借りて拡張させた短編小説です。

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