見出し画像

なんのためにストレッチをするのか

数年前に友人がシェアしてくれたこちらの記事。https://dancemagazine.com.au/2019/09/why-the-australian-ballet-dancers-quit-stretching/

一部抜粋。簡単に訳。
↓ここから

“オーストラリアバレエのアプローチは、現在「ストレッチ」や
「柔軟」という言葉の使用をやめて、能力、強さ、力を最終域
で最適化することを考えようとしています。強化することで、明
らかにより効果的かつ安全に可動域を拡大できることがわかり
ました。”
“ストレッチや柔軟性という言葉を使うとき、それは、ダンサー
が開脚してぐいぐいしているような受け身のストレッチを思わ
せます。でもそれははたして、機能的なんでしょうか?

ステージに上がったとき、受け身でいるポジションは一つもあ
りません。ダンサーは最適な可動域が必要で、動きの過大可動
域の中で四肢を動かせる必要があります。それには、その言葉
通り、アクティブにコントロールできている必要があり、それ
には強度、ストレングスが必要不可欠です。

ストレッチや柔軟という言葉を使うことをやめ、それよりも、
自分の能力を最適化する、ということを考えるようにシフトし
てきています。


ストレングスをつけることで、より効果的で安全で明確に可動
域を広げられることがわかってきています。
ストレッチを1分以上ホールドすると、ストレッチされている筋
肉に抑制(スイッチがオフになる)が生まれるということも明
らかになっています。

もしこれらの抑制された筋肉でダンスクラスやルーティーンをこ
なせば、そこの動きや反応が欠如し他の筋肉が代償します。も
し筋肉が抑制された状態であれば、その筋肉は怪我をしやすい
脆い状態であると言えるでしょう。

ウォームアップでは、深部臀筋のような深部安定筋群を優しく
活性させたり、ボールやローラーでかたい筋肉群をゆるめた
り、大臀筋、内側腓腹筋、内転筋群のようなパワーにつながる
鍵となる筋肉群をねらって、スイッチを入れたり、活性させるエ
クササイズをしたり、時には心肺機能に働きかけることなどを
すべきです。


ここまで。

このオリジナル記事の出だし、

“ダンサーは、柔軟性を“高める”ために、感嘆させられるようなストレッチをしながら座っていたり、脚を色んなポジションにぐいっとしているのが大好きです”

という文章があるのですが、

わかるなぁ。私のような基本的に身体が硬めの人からすると、バレエレッスン前のストレッチは、身体が柔らかい方々の見せ場のように見える時があったりしました。笑

前回の松永有紀さんの記事。


こちらでも触れてくれていますが、ストレッチって、本当にやり方ひとつで効果が変わってくるのです。

私は基本的な身体の素質的に筋は硬め。関節もそこまで柔らかくありません。そんな私からお伝えできる、

ストレッチのリアル2点

①一気に柔らかくなることはない

1時間とか、30分とか、集中してぐいぐいストレッチをして、その時柔らかくなった“気がする”ところで、柔軟性がアップすることはありません…

②ぐいぐいしても柔らかくなることはない

関節をぐいぐい押してみたり、ハムストリングスをぐいぐい前腿を使って押してみたところで、柔らかくなることはありません…

逆にストレッチの向き合い方のおすすめポイント3点

①床に骨盤を立てて座れないタイプは、まずは椅子から

床に座って骨盤を立てられないなか、床に座ってストレッチするのは大変!床にヨガブロックのようなものを置いて座るのもありだけれど、まずは椅子で座りたい座り方ができることが大切。

椅子を使ってできるエクササイズやストレッチもたくさん。是非、プロに聞いたり調べてみたりしてみてください。

②まとめて長くより、ちびちび短く継続

長時間ストレッチをしたら、それだけ柔軟になれるかというとそれはありません。それよりは、短い時間で丁寧に、それを気付いた時にするくらいがおすすめです。

身体の使い方を意識してあげれると、かなりチリツモでいけます。

③伸ばすことだけが柔軟性を高めるわけではありません

今日紹介した記事を読んでもらうとわかるように、ピラティスのマシーンをはじめ、負荷を使ったエクササイズ、トレーニング、はとても有効。
(やり方が大切なので、良い先生につきましょう!)

動かすことが柔軟性向上につながることもよくあるんです。

なんのためにストレッチをするのか

ちなみにこちら、3年前の記事。だから、そこからさらに新しい情報も出てるかもしれないけれど、ストレッチ=ぐいぐい伸ばす、と思ってる人がいるのであれば、「そうではないアプローチもあるようだ」と思ってもらえたらいいなぁと思います。

ストレッチ。有効なこともありますが、大切なのは、なんのためにするのか。

自分のタイプを知り(柔らかくなりやすい、硬くなりやすいなど)、なんのためにストレッチをするのかを明確に。

そして、行っているストレッチが、その目的を達成しようとしてくれているのか、確認していくことが大切です。

ダンスやバレエで言えば、柔軟性の向上がダンスをうまくしてくれるわけではありません。適度な柔軟性、そして適度な強度。バランスって大きいですよね。

今回はバレエなど、しっかり動く人向けにちょっと書きましたが、

「私は日々の生活が少しプラスになるくらいの柔軟性が欲しいだけなんだけど」という方は、

足首回したり、歩いたり、座り方気をつけたり、から始められるといいと思いますよ!


*柔軟性と強度についてはこちらにも

人見知りで、一人でも平気な顔はしていますが、応援してもらうことで力を得て、サポートされることはとても心の支えになります。サポートしていただけたら、すごく嬉しいです!