硬い身体でも動きやすくなれる!
体が硬いと悩んでいる方はとても多く、ほんとに硬くてストレッチが無理!という方から、ある程度ストレッチはできるけど、股関節が硬い、など特定の箇所が硬いという方など、本当に様々。
今日は、ストレッチがそもそも無理!というレベルの人に、ストレッチする前にまずはここから始めるのが簡単だしおすすめだよ!のお話。
そもそも、体が硬いといけないのか
これはよく聞かれる質問でもあり、「柔らかい方がいいに決まっている」と勝手に答えを頭の中で思っている人が多い質問でもあります。
私個人的な意見で言えば、別に体がしんどくもなく、痛くもなく、やりたいことができてて、まぁまぁ人生いい感じなら、そう気にすることもないかなぁ、というところ。
ただ、痛みがあったり、しんどいところがあったり、体が硬いことでやりたいことができなかったり、日々の生活に支障が出てくるなら、多少は動けるようになりたい。
この、“動ける”ということに、体の硬さが関係してくるんです。
別に開脚なんてできなくていいし、前屈して手がペタッと床につくこともできなくていいけど、
体が硬くなってくる=動きにくくなってくる
という事実が問題。
この先の人生、自分の身の回りのことを自分でやりたいのであれば、“柔らかくなる必要はないけれど、動きにくくなるほどの硬さになるのは避けたい”。そして、それって意外に“気付いたらその状態になってしまっている”ことも多いのです!
体はいくつになっても変われます。それは私もロルフィングを通じて高齢の方と触れてきても実感していることです。が、早ければ早い方が少しでも変わりやすいことが多いというのも事実。
まとめると、体が硬くてもいいけれど、日常に支障が出るほど動きにくくなる硬さは回避できるのが理想かな、というところです。
そもそも、体はなんで硬くなるのか
硬くなる理由にはいろいろあります。動かなすぎても硬くなるし、力んで動きすぎても硬くなる。内臓疾患が起因している場合もあるし、心理的なものもある。なので今回は、ロルフィングで扱ってきている筋膜の概念を参考にさくっと。
ここ数年よく聞くようになった筋膜。名前のおかげで筋肉にだけついていると思われがちですが、筋肉に限らず、神経、血管、骨、などなど、ありとあらゆるものを包んでいるものです。
また、メディアの露出に伴って、筋膜とか、ファシアとかファシァとかファッシャとか、まぁいろんなネーミングをつけてくれていますが、本来、
英語: fascia
日本語: 筋膜
と、いうだけのもの。このfasciaをいろんなカタカナ表記されてるんだけれど、これはcoffeeをコーヒーとするのか、カフィーにするのか、とか、まぁただのそういう違いです。
それぞれの発信者がそこに個別の意味をつけていることはあるけれど、それはコーヒーは偽物で、カフィーが本物だ、と言ってるのと同じ。そのコーヒーがどういう定義なのかは発信者次第。名前自体には深い意味がないので要注意。
で、その筋膜。簡単に言うと、納豆のような特徴があります。
納豆って、冷蔵庫の中でしばらく放置されて乾燥すると固くなって、混ぜにくくなり、きれいに混ざるまでに時間がかかる。瑞々しい納豆はとっても混ざりやすい。
人間も、いつも同じ動きばかりしていると、やっぱり使わない部分が出てきたりして、そういった部分が動きにくく硬くなっていきます。納豆が古くなって固くなる感じととても似ている笑。
人は納豆のようにかき混ぜてもらえない?
硬くなっても、納豆ならかき混ぜてもらえるうちに復活していきますが、人もそれが可能なのか?
他力で言えば、マッサージとかはそれに当たるかなと思います。硬くなったところをゆるめてもらって気持ちよくなれる。けど、納豆はすぐ食べられてしまう運命なのでいいですが、人はそうではありません。せっかくかき混ぜて(マッサージして)もらっても、また、その箇所がずーーーっと動かずにそのままになれば、また硬くなっていきます。
私も昔そうでしたが、マッサージの沼にハマる人はこれを繰り返しているわけです。堂々巡り。
ただ、人間には納豆と違って、誰しもに瑞々しさを保つことができるシステムがあります!それは自ら動ける、ということ!ラッキー!!
朝起きた時に、ウーーーーンと体を伸ばしたりすると、体がみしみしーっとなったりしますよね。あれはまさしく、固まった納豆をかき混ぜ始めたような、そんな感じです♪
ここに硬い人でも動きやすくなるヒントがある
体が硬いと、ストレッチをしても痛い→痛い思いをしても次の日にはまた硬い→そして結果がなかなか見えなくて辛い…という流れで挫折してしまいがち。
なので、「わたし、体が硬いんだよー!」という人は、まずは大きなストレッチの前に、
・ちょっと伸びをする
・肩をぐるぐる回してみる
・手足をグーパーしてみる
・脚を開いたり閉じたりしてみる
・ひとまずいつもより歩いてみる
・小走りしてみる
・階段で一段飛ばしで上ってみる
・下に落ちた物を取るときにはちゃんと脚を曲げて取ってみる
・ラジオ体操をなんちゃってでしてみる
・しゃがんでみる
などなど、
固まった納豆を動かし始めるところから始めてみましょう。
なんとなく
「自分の体で固まってるところってどこだろう?」
と思ってみて、そこを動かしてみる。動かし方がわからないような箇所だったら、そこに呼吸を入れるような感じでもOK。それが難易度高い場合もあるけど、なんちゃってでいいんです。
そして、そもそもどこが硬いかわからない、という場合は、とりあえず朝起きたら伸びてみて、ミシミシいうところを認識してみてください。見つかったらまたそこで伸びてみたり、納豆を混ぜる感じであーだこーだ動かしてみたり。
動き始めた時は最初はぎこちない。だけど、その動きを地味に継続していくと少しずつ動きやすくなっていきます。混ぜにくい納豆が混ざってくるような感じです。
硬い人ほど、最初は優しく!カチカチ納豆はまずは小さくグルグルするところから!
(朝の伸びも、硬い人ほどまずは優しくです!特に、寒くなってきたら!)
ほんとのほんとのほんとーに体が硬い人はこうやっていろんな箇所に地味にアプローチをしてあげると、そんな辛くもないし、それでいて少しずつ瑞々しい納豆のような動きになっていきますよ。
瑞々しさは動くことから
体の瑞々しさには、もちろん食べているものや生活習慣も関係してきますが、“動くこと”も大切な要素の一つ。人も動物ですからね。動いてなんぼです。
動く、というと、エクササイズ、とか、ジョギング、とかを思い浮かべる方もいますが、固まった納豆を混ぜ始めるくらいの動きも、“動く”です。呼吸も動き。もぞもぞするのも動き。まずはそこからで大丈夫。
かっちかちに固まった納豆を混ぜ始めると、最初は動きが少ないように、人だって急にぐるぐる動けるわけではありません。なので、自分にできる小さい動きから是非始めてみてください♡
特に冬は、寒さから体をぎゅっと固めてしまいがち。無理にそれをやめる必要はないので、少しでも暖かさを感じるシチュエーションでは、寒さで固めていたところを動かしてみてあげてください。動いて瑞々しさ!そして動いて発熱!寒さをうまく乗り越えるついでに、春に向けて少しずつ動ける体の準備にしていってしまいましょう!