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呼吸がよくわからない、悩んでる皆さんへ

この世に生まれて、いなくなるまでし続ける人間の基本的運動。その1つが呼吸。

健やかに生きていくために欠かせないものであり、それゆえ、呼吸についていろいろなことが取り上げられるようになってきました。

・口呼吸より鼻呼吸
・吸う前に吐く
・吐ききることが大切
・腹式呼吸、胸式呼吸、横隔膜呼吸…

呼吸にまつわるうんちくは多岐にわたります。

私がしているロルフィング®︎というボディーワークを通じて、呼吸に対して悩むたくさんの方々と出会ってきました。

・こういう呼吸が良いってわかっているのに意識できない
・すぐ呼吸が浅くなってしまう
・ピラティスやヨガで呼吸の指示を出されてもなかなかうまくできない

などなど、とにかく「呼吸がうまくできない」と思っている方が多い印象です。私が出会ってきた大多数がそうなので、きっとまだまだいるのではないかしら…と、今日は呼吸について。

うんちく、というよりは、気楽に臨めるスタイルを紹介できたらと思います。

まず、呼吸を「できている」自分にOKを出す

私が声を大にして伝えていることの1つが、こうやって生きているということは呼吸ができているわけなので、それだけでまず自分に対してOKを出してあげるということ。

身体に携わる仕事をしていると、本当に多いんです。呼吸に苦手意識がある人。

たしかに、もっと気持ちいい呼吸や、もっと体を健やかにしてくれる呼吸はあるかもしれないけれど、「息をして生きている」って素晴らしいこと

もっと身体を楽にしてくれる呼吸がしたい!という望みを持つのもいいけれど、ひとまず、どんな呼吸であれ、今こうやって生きてるだけでも「それなりに呼吸できてるんじゃん」って思ってあげて欲しいです。

呼吸の意識がしにくい理由

呼吸を意識しようとしてもしにくい理由はたくさん考えられます。その中から4つほど見てみましょう。理由とちょっとした改善策も紹介してみます。

①身体の状態(姿勢)が邪魔している

とてもよく見かけるタイプの1つなのですが、そもそもの身体の状態、姿勢が邪魔をして呼吸がうまくいきづらいことがあります。

例えば猫背。猫背のまま“長年生きてきて”、それでいて運動することもなく身体が固定されてくると、呼吸時に使いたい筋肉である横隔膜も動きにくくなっているし、肋骨も動きにくくなっていて、その中に入っている肺も、もちろん動きにくい。

胸にぎゅーっとしめられたコルセットでもつけてると思ってみて下さい。

「はーい、大きく息を吐いて〜」
なんて言われても吐けないし、
「はーい、大きく息を吸って〜」
なんて言われてももちろん吸えないと思いませんか?

正直、こんな状態で、呼吸の仕方を言われたところで、身体が動かないので難しくて当たり前なんです。(なので、女性のきついブラなんかも要注意!!!)

なので、そういう場合は、「呼吸のこと言われても、なんだか全然できない」なんて落ち込むことはありません。

身体の状態をマッサージなどの徒手療法や動かすことで変えていってあげればいいんです。

ロルフィングの中でも呼吸はメインテーマにあるんですが、そういう人のために存在していたりします。ロルフィングには、「こういう呼吸をしよう」みたいなのはなく、あくまで、「呼吸がしやすくなる状態へのサポート」がテーマ。

動きにくくなった肋骨や、そこにまつわる全身の関係性に動きを引き出していってあげることで、

「息って、自然に入ってくるんですね!」
という感覚が感じられるようになったりします。

ちなみに、例に猫背を挙げましたが、猫背だけがそうなるわけではありません。一見姿勢が良くても、ガチガチに固めていて、その状態で長年過ごしていれば、同じ状況になりえます。

②緊張している

姿勢にもつながってくるし、こんな話をしていると、結局全部関係してるんじゃん、ってなるんですが、

不安だったり、緊張していたり、怖かったり、気持ち的に落ち着いていない時も、呼吸の意識がしにくかったりします。

例えば、すごく威圧的な先生にじっと呼吸が正しくできているか見られていれば、おそらく気持ちよく呼吸はできません。笑

気持ちの緊張は、誤魔化そうとしてもどうしても全身にも響いてしまいがち。呼吸は全身運動。リラックスできていない状態では、呼吸がうまく意識できなくても仕方ありません。

そして緊張時はどうしても息を吸ってしまいがちです。息を吐くのが大切ってよく聞くけれど、意外に吐くのって難しかったりするので、私のおすすめはため息

「はぁ〜〜〜(しんど←心の声)」

と、もし出来たら声を出してため息を吐いてみるのがすんごくおすすめです。もういっそのこと、背中も丸めながら、絶賛落ち込んでいるかのように

「はぁーーーー(つらっ←心の声)」

とため息。

ため息をついたら幸せが逃げるなんていうけど、ため息は大事な吐く息。呼吸の一環だと思って、胸を撫で下ろしながらため息してみてください。

レッツため息!

③顔の状態(鼻呼吸と口呼吸)

顔の状態なんて書いちゃいましたが、鼻呼吸や口呼吸の意識をする際、例えば、鼻炎なのかそうでないのかは大きく影響します。

最初に書いた通り、生きていく上ではどんな方法であれ呼吸しなくてはいけません

鼻炎で鼻が詰まっていたら、そりゃぁ口呼吸になりやすくなります。

口呼吸だと鼻のようにフィルター機能がなかったり、いろんなマイナスがあるけれど、鼻がつまってたらどうにもこうにも無理なものは無理。

なので、そういう場合は、意識の仕方うんぬんより、鼻炎を改善するアプローチが必要になります。

また、ここ数ヶ月で知った情報の中には、鼻炎の状態も口の中の環境が影響していることがあるということ。

簡単に言ってしまうと、舌の位置。ちゃんと口の中の天井(口蓋)に舌がべったりくっついていますか?もしくっついていなかったら、舌をぐっと天井(口蓋)に押しつけてみてください。で、そのまま息を吸おうとすると、否応なく鼻呼吸になりませんか?

ここで苦しければ、鼻炎が怪しいかもだけど、もし、舌の位置次第で鼻呼吸がやりやすくなる人がいたら、ぜひ意識してみてください。

「鼻で息をするぞー!」と意気込むよりも、ずっと簡単です。舌も筋肉なので、最初やりにくくてもできるようになっていくかと思いますが、なかなか難しかったら、ぜひ歯医者さんに相談してみてください。

余談ですが、口呼吸の人は歯並び悪くなりがちなんですって。思い当たるかな?

④動き方の癖(腹式呼吸と胸式呼吸)

本来自然に両方行っている腹式呼吸と胸式呼吸。これもまた、「呼吸を指導される」という環境にいくと、よく出会う言葉です。最近は横隔膜呼吸なんて言葉も聞いたりしますよね。そしてもっと他にもあるのかも。

特有の環境下で特殊な呼吸法はあるかもしれませんが、基本的には、いろんな呼吸法をやろうと思ったらできることが大切なのではないかと私は思っています。

特定の呼吸法に偏ってるケースも今まで見てきました。腹式呼吸が素晴らしいと長年続けていて、胸に呼吸が入れられない方や、その逆で、お腹を膨らませることができない方。

これは動きの癖なので、ちゃんと教えられる人に出会えれば、自分が良きとしていなかった呼吸法もできるようになります。

ただ、長年続けていれば①の身体の状態も関係してくるわけなので、ホイホイと変わらないこともあるかもしれませんが、まずは「他の呼吸法もしてみようかな」と思ってもらえたら嬉しいです。

ちょっと呼吸しやすくなるように身体動かしてみる?

私のロルフィングのクライアントの方々にセルフケアとして良く伝えているエクササイズを。

①椅子に座って、両手を万歳。肩が上がってもいいので、腕をしっかり伸ばします。肋骨と骨盤の距離がみよーんと長くなるイメージで。吐くタイミングで両腕を下ろしてくる。

②①と同じ感じで、今度は片腕を上に上げて、斜め上に伸びーる。肋骨の1本1本が開いて、提灯のシワシワが伸びるイメージ。息を入れるときには、そこに息を入れる風(あくまで、ふう。入れてるふりでもOK)。戻ってきたら、反対も。

③①同様に万歳。からの、少し身体の前側全体でお日様浴びてみる。戻ってきたら、今度は背中を丸めて自分をハグ。

比較的簡単にできると思うのでよかったら!呼吸を深く考えなくても、少しだけしやすくなるんじゃないかな〜

最後に

もっと簡単なところだと、息を吐く時は少しずつ視線を下に、息を入れる時は少しずつ視線を上にしていくのも簡単でいいですよ♪

その時、眼球だけ動かさずに、ちゃんと顔全体も一緒に!

息を外に出す時は、水平線や地平線に沈む日の入りを眺めているように。

息を内に入れる時は、日の出を眺めているように。

ラジオ体操の呼吸もこれと同じだから、ラジオ体操も良し!!

兎にも角にも、まずは生きていられてるだけの呼吸に感謝!そして、呼吸について深く考えすぎず(考えすぎると緊張して呼吸できない。探究したい人はもちろんしていいけど)、レッツため息しながら、いい香りを嗅ぐように息を入れる。そんな感じで、ちょっと呼吸がしやすくなっていたらいいな、と思います♡


*こんな感じの呼吸が手助けになった人は、きっと自分の身体の中で健やかさへのヒントを見つけられるはず。良かったら♡
『ヒントは自分のカラダの中にある』

*そして、ここで紹介したようなロルフィングの哲学をふまえたムーブメントのセミナーを運動指導者に提供中♡
ホリスティック・システム

人見知りで、一人でも平気な顔はしていますが、応援してもらうことで力を得て、サポートされることはとても心の支えになります。サポートしていただけたら、すごく嬉しいです!