『繚乱コスモス』(4)☆ファンタジー小説
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「山代さん、昼間はごめんなさい。お茶こぼすというか、ぶちまけちゃって……」
頭を下げる徳子に、美奈子は慌てた様子で手のひらを横に振る。
「いえ、気にしないでください。それに会社では宮島さんの方が先輩ですから、丁寧な言葉遣いでなくてもいいですよ」
美奈子が6月入社であることを思い出したが、敬語を使う理由は、彼女が一つ年上というだけではなく、尊敬する気持ちがあるからだ。よって態度を変えようとは思わない。
「山代さんこそ、わたしにですます言葉は使わなくてもOKです