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妖怪草紙


詩とも物語ともつかないものを書きたがる。夢かうつつか、虚か実か。そういう境目を歩いて、どこへゆくのか、作者本人にも分からないような旅。そんな創作が好きで、所謂ジャンルから逸れていっても構わない。

あとがきに書いているように、どう名づけていいか分からない作品をポエトリー・ロマンと呼んでいます。根底にあるものは詩の精神、詩の思想、詩のリズムだから、まあいいでしょう。
この本では、オンライン図書室でも好評だった「妖怪草紙 2000」と、記念すべき ePub 第一号(Amazonから販売した最初の本)でもあった「天狗と雀」をカップリングしました。
他に、未完作品(「小仏村」)の冒頭部分が付録になっています。





「妖怪草紙」には、あまのじゃく、一つ目小僧、河童、天狗、山彦、獏、狐火など二十種の妖怪が短い詩句で綴られています。薄れる闇、崩壊する夜に居場所の無くなった淋しい妖怪たちへの愛惜の作品です。



「天狗と雀」は、拾った雀のひなを育てる、孤独な現代天狗の物語です。

昔々、あったとさ。
天狗が雀を拾ったとさ。
雀を育てて天狗にし、
天狗は雀になつたとさ。

天狗はかつてに噺を作り、
しばしのあいだ夢想する。
おまえは天狗になりたいか?
昔の天狗はいざ知らず、
現代天狗はせつないぞ。

実際に雀のひなを育てた経験が元になっていて、そちらも「雀のチュール」という電子本になっています。

  *

『妖怪草紙』 
紙本 BCCKS 文庫本 96P 999円
電子版 BCCKS 98P 324円
https://bccks.jp/bcck/153784/

『天狗と雀』
電子本 Amazon ePub版 200円
https://www.amazon.co.jp/dp/B00BU62H04/
「天狗と雀」単独収録本です。

『雀のチュール』
電子本 Amazon ePub版 250円
https://www.amazon.co.jp/dp/B01N7PUBLM/
(この本はKindle unlimited対応です)



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