留学日記62「プレゼンテーション」

 日付:2024年1月10日(水)
 位置:アメリカ カリフォルニア州(時差-17時間)
 身分:留学生
 天気:晴れ


 登場人物
・緑茶ドラゴン:書いている主、21歳日本人男性


 最近授業で、自分の国の有名人をプレゼンテーションで紹介してみよう、という課題が出ている。あろうことか私はドイツ人とペアを組まされたため、ドイツと日本のハーフでかつ有名人を探さないといけないのかと困惑したが、どちらかの国の有名人で構わないと、ティーチャーからアドバイスを受けたので、今回のプレゼンテーションで発表させていただく有名人は三島由紀夫にすることにした。

 なぜ三島由紀夫にしたかというと、たまたま思いついたというのも大いにあるが、この場合は私が最も尊敬する人間の一人であるからと言った方が、響きがいいため後者の理由をここでは採用させてもらう。

 ドイツ人のラスには申し訳ない気持ちがあるが、そもそもラスが知っている日本人は恐らく私くらいしかいないため、仕方がないところもある。日本の有名人を紹介しますと言って、私のことを紹介し始めてしまったら、私は異端になってしまう。

 私たちの班は三島由紀夫についてのプレゼンテーションをすることになったのだが、ラスにも何か役割を与えてあげないといけなかったので、三島由紀夫の作品について調べてくれとお願いした。

 ラスは快く、その頼みを引き受けてくれて、グーグルを用いて三島由紀夫の作品について調べ始めた。するとある作品を見て、ラスが驚いていた。その作品の名前は「我ともヒットラー」であった。

 私もそれを見た瞬間に固まってしまった。ドイツ人にヒトラーネタはまずいんじゃないかと思ったが、ラスは驚いた表情の後に笑顔を見せてくれたので私も安心して、笑うことができた。

 ラスによると、ドイツではヒトラーの名前を出すのはタブーではないとのことであった。しかし、年寄りの人でヒトラーは良い人だったとか言っている人がたまにいるらしく、そういう人達は少しイカれた奴らだとのことであった。

 今日はあまりにもペンの進みが遅く、これ以上書いていても心身ともによくなさそうなので、今日はこの辺で止めさせてもらう。

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