第46話 セリフを口に出してみる…は、は、恥ずかしい!!

 これはボクだけだろうか?
 セリフにリアリティを出そうとするために、頭の妄想では追い付かず実際に口に出してみるのは…

「えっ、ちょ…待ってよ!!」
「あ゛ー!!ちょっと待って、待って、待って!!」

 ・自分の中でセリフの候補が何個かあるとき
 ・言葉を前に持ってくるか後に持ってくるか

 こんなときは必ず口にする。
 音に出して確認する。
 耳で聞いて確認する。
 違和感がないかどうか。
 自分自身にキャラを憑依させて。
 よりそのキャラにふさわしいセリフを追求するために…
「ずっと、さがして~た♪」
 おっと文章に乗せられて脳内プロフェッショナルが始まってしまった!!

 まぁ冗談はさておいて、セリフを自分で言ってみた後は必ず恥ずかしい気持ちになる。
「へへっ…」
 と口に出して笑ってしまう。
「俺、今かなり痛いことやってるぜぇ~!!」
 そんな気持ちになるのだ。
「じゃあ止めればいいじゃん!!」
 と言われるかもしれないがそうはいかない。
 だってこの方法が一番確認しやすいのだから。
 恥ずかしくともボクはやり続ける。

 だがもし、周りに人がいたら絶対にやらない!!
 死んでもやらない!!
 というかできない。
 世間体じゃないにしろ、やはり気にしてしまう。
「周りにどう思われようが関係ない!!」
 よくできた人間はこんな言葉を口にするが、残念ながらボクはよくできない人間だ。
「自分で自分を痛い奴と思うのはいいけれど、周りに痛い奴なんて思われたくない!!」
 まだこんなプライドを持っているのだ。

 家族でも?
 仲の良い友達でも?
 いやぁ無理だね。
 このセリフを口にしている姿は見せたくないね。

 その分1人のときはいくらでもやってみせる。
 どれだけ恥ずかしくとも。
 ボクは男だけど、女性だって演じちゃうんだから!!

 今はまだ脳内が「プロフェッショナル」で止まっている。
 しかし、このまま行くと「プロフェクトX」にまで行ってしまい、中島みゆきさんのヘッドライトテールライトが流れて来そうだ。

「俺たちがやらねば…誰がやる」
「みなは…奮い立った…」
 プロジェクトえーっくす!!

「ヘッドラァ~イト テールラァ~イト 旅は~まだ 終わらない~♪」
 ボクの小説が思うように書けない旅は終わらない。

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