第53話 同じ表現を使っている

 時々というか、かなりサボっていたのだが、こうやって集中して文章を書くようになって気づいたことがある。
 薄々感づいてはいたが、最近やけに心を突く。

「俺…同じ表現ばっかりだよな」

 前にも書いたが…ボクの持つ引き出しが少ない。
 もうちょっと上手い表現が出てこないもんかと歯がゆい思いをする。


 本を読んでいるときは、書いてある文章がさも当たり前の表現かのように感じているが、

「実際自分に書けるか?」

 と問われたら、

「NO !!」

 とボクは答える。
 最近これを強く自覚するようになった。

「この表現好きだなぁ」

 と感じたときはメモを取るように癖を付けているが、それは胸に強く響いたとき。
 あるいは、自分では絶対の絶対にこの表現は思いつかないと感じたとき。
 だが、ボクが自然と読み進めている文章には素敵な表現が散りばめられているのだ。
 勉強不足だなぁとしみじみと思う。


 ・いまいちピンとこない

 よく自分の文章でこれを目にする。
 う~ん…
 そもそもの話…いまいちピンとこない状況がこんなにあっていいものだろうか?

「書いてるおめぇがいまいちピンとこねぇよ!!」

 自分で自分にそう突っ込みたくなる(笑)


 ・ここに1人、冷静な男がいた

 その後に出てくる。先ほどとは違う男が

 ・冷静だった

 とボクの手によって記述される。

「さっき冷静な男、1人って書いたじゃん!!」

 自分で生きてて思うけど、冷静になるってものすごく難しい。
 落ち着かない状況の中で自分を落ち着かせなきゃいけないのだから。

 だが、自分の書くお話はどうだ?
 なんでこんなに冷静なキャラがたくさんいるのだ!!

「おい、しょうが焼き!!俺、冷静でいいのか?違うだろ?」
「ずみ゛ばぜん゛冷静じゃありません!!でも表現が思いつかなくて冷静になっちゃう」

 キャラに思わず突っ込まれる。

 ごめん…おじちゃんもっと頑張る!!

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