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【roku youメンバー紹介】マインドや「心の声」に耳を傾ける教育を目指して(町塚俊介)

roku youはひとりひとりのメンバーがラーニングクリエイターとして、学校とともにSELを実践しています。そこで、noteにて不定期でメンバー紹介を行なっていきます。それぞれのメンバーの教育に込めた思いやroku youでの活動をお届けします。

【roku youメンバー】
町塚俊介

慶応義塾大学卒業後、リクルート勤務を経て起業。「主体性やアントレプレナーシップ」をキーワードに月額制のキャリア支援事業を展開。コーチングを通じ、Fobesの世界を変える30人,20億に及ぶ調達を達成した起業家等、日本を代表する若手起業家の輩出に伴走。
現在、高校向けのPBL/SEL導入の支援、神奈川県の起業-ベンチャー支援拠点の運営を初めとした多様な学びの場作りを行う。著書に『つながりの力で自分の人生を生きる ~成人発達理論を実践する5つの旅~』がある
専門性:プロセス指向心理学、成人発達理論、アントレプレナーシップ教育、コーチング、ファシリテーション

【interview】マインドや「心の声」に耳を傾ける教育を目指して

前例がないところから始まったプログラム

僕はroku youの中で主に通信制高校の第一学院様のプロジェクトに関わっています。プロジェクトがスタートした時には、モデルにするような前例も全くない状態でした。「ひとつひとつ事例を作っていきましょう」と先生方と思いを一つにして進めていきました。

ありがたかったことは、いきなり全国のキャンパスを対象にするのではなく、初年度は秋葉原校と梅田校の2校をパイロットキャンパスとして実践をスタートできたことです。実際に何度もこの2キャンパスへ足を運び、皆さんと試行錯誤し、対話をしながらSELプログラムの導入を進めていくことができました。ワークショップを開催し、先生方と対話をしながら作っていった部分も多くあります。順調に滑り出すことができ、迎えた2年目には対象がぐっと増えて10キャンパスほどに広がりました。

第一学院様で大切にされてきたキーワードは「安心安全」と、そこからの「行動変容」です。こうした変容を生徒に促していくためには、先生方が自分自身へと意識を向ける過程が欠かせません。それを実現するために、普段業務に追われている先生方が、研修施設で場を設け、じっくり立ち止まって考える時間を作ってくださったことは、本当に素晴らしい姿勢だと感じ、強く印象に残りました。

内省し対話する中で、個人的な話や思いを語ってくださる先生も多くいました。そして、自分を出していく中で、どんどん変容していく方もいらっしゃったのです。こうした場に伴走できたことは、僕自身の成長にもつながりました。

第一学院様は、教育理念として「1/1(いちぶんのいち)の教育」を掲げています。この理念が浸透しているからこそ、生徒のことも、先生方自身も、ひとりひとりの声を聞いていくことを大事にすることができたのではないでしょうか。

これから目指す教育のあり方とは

rokuyouと関わってきた4年間の間に、僕の関心も少しずつ変わっていきました。当初は成人発達理論や発達に基づく科学的なアプローチを大事にしていたんです。しかし、最近は「人としての基盤となるマインド面」と「身体性」に興味を持つようになりました。

僕はリクルートを退職して「あゆみの」を起業し、これまで多くの起業家に伴走してきました。その過程の中で、マインドの重要性を痛感し、どういったマインドが必要かについても、経験的に理解していきました。こうして得た蓄積を、今後、何らかの形で社会に還元していきたいと考えています。

SELでは、特に身体性の領域に関心を持っています。テクノロジーの進化が進むに連れて、リアルな体験が減少し、いわゆる“頭でっかち”になりがちだと思うんです。実際に足を運んだり自分の手を動かして何かをつくったりする身体的な体験が失われがちではないでしょうか。

そうすると、自分の体から発せられる「声」にどんどん鈍感になっていくと思うのです。体の声を聞くと、案外、頭から聞こえる声とは異なることが聞こえてくるものだと思います。こうした体の声を聞くことで、自分の思いに自覚的になり、想定していなかったような新たな挑戦につながることもあるのではないでしょうか。現在社会において無自覚になりがちな情動や感情を意識的に扱える。そのきっかけの一つが、SELなのではないかと思っています。

『21世紀の教育』(下向が解説部分を執筆)では、自分自身の中での感情、他者の中での感情、そして社会の多くの人々における心の動きはつながっていると書かれています。こうした、「自分の中の声はより大きな存在である世界の声にもなり得る」ということを、多くの人が体感的に掴んでいけるといいですよね。

抽象的ですが、こうした声に耳を澄ませて、自身の半径数メートルの世界から改善していけるような、そんな人が増えていくといいなと思っています。きっと今の僕はそんな広い意味での教育に心を傾けているのだと思っています。

【これまでのメンバー紹介はこちらから】


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