【発達障害短編小説】異能の輝き〜第4章 出会い〜
第4章 出会い
大和との会話から数日後、葵はその疑念を捨てきれずにいた。
もし大和の言う通り、他にも超覚醒した人間がいるなら、自分たちだけでどうにかなるものではないはずだ。
そう考えた彼女は、ネットで情報を集め始めた。
だが、「超覚醒」という言葉は都市伝説的な噂でしかなく、具体的な情報は見つからなかった。
そんな中、ある掲示板の書き込みが彼女の目に留まった。
「同じ力を持つ者たちへ。自分を隠す必要はない。私たちはここにいる。連絡が欲しいなら、この場所へ——」
書き込みに添えられていたのは、都市の外れにある廃工場の住所だった。
怪しさは満点だったが、葵はその場から目を離すことができなかった。
そこには、彼女と同じ「力」を持つ人々がいるのかもしれない。
怖さと好奇心が入り混じる中、彼女は大和にそのことを伝え、二人でその場所を訪れることを決心する。
次回、「第5章 廃工場への道」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?