(絵本)ん / もしも無くなったら困るもの
vol.009
今回の絵本は「ん」
(著: 長田 弘 絵:山村 浩二)
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絵本から学ぶノート、本日は9冊目です。
絵本ではありますが言葉の魅力を感じさせる本となっています。
■あらすじ
あかん、「ん」がなきゃ! 「ん」たった1文字なのに…
こんなにもおもしろいにほんご。
という、あらすじも何もないのですが、
日本語の「ん」を題材にして言葉のニュアンスの変化について楽しめます。
■良かった & 考えされられた点
<言い方で、感じ方は変わるもの>
同じ「ん」でも、「んー」「ん?」「ん!」といったように、
表現の仕方でそもそもの意味合いが変わり、感じ方が異なってきます。
誰かと話している時も、全く同じことを言っていても声のトーンや表情で
相手からの反応が全く変わることはよくあるかと思います。
また、言いたいことは同じだけど言う内容が違うだけでも、
これまた感じ方は大きく変わっていきます。
「あの人に何度も何度も言ってるのに、わかってくれない」
「あいつが言ってることは、俺だって言ってるのになんであいつだけ・・・」
みたいなことを、日常生活で経験する人もいるかもしれませんが、
そういう人に限って"伝え方"の部分が疎かになっているかもしれません。
何を届けるか(言うか)に加えて、その届け方についてもセットで考えてこそ、
初めて伝えることになるという、まさにWhat to say (何を言うか)だけでは無く、
How to say(どのように言うか)も重要だということですね。
プレゼントに例えるならば、
誰に渡すのかを考えたとき、プレゼントの中身も大事ですが、そのプレゼントの箱のパッケージやラベリングが相手の印象に良いものなのか。そして、プレゼントを渡す時期は適切か、場違いな場所で渡していないか?を普段のコミュニケーションでも意識してみると、相手の満足感にも現れるのかもしれませんね。
<もし無かったら?を想像することの重要性>
絵本の中で下記の言葉が出てきます。
「ごはん も ごは。「ん」がなきゃ」「ごめん も ごめ。「ん」がなきゃ」
「こまる 「ん」がなきゃ」
「ん」が無くなることで、困ることが沢山あるよね、と言う感じですが、
これは言葉に限らず、身近にいる人や物でも同様だと思います。
普段はあって当たり前だと思っていても、無くなることで自分がどれだけ困るのか、そういうことを考える機会を少しでも持つことで周囲に対して優しくなれたり配慮ができるようになれると感じることができます。
仕事の場でも、何か判断をするときに「それを捨てること・選ばなかったことによって何が起きるか」という、「もしも無くなったら?」というデメリットが生じるかという観点も意識すると、案外残したほうがいいことや逆に捨てたほうがいいことが見えてくるかもしれません。
以上が、個人的に良かった&考えさせられた点でした。
■こんなときにオススメ!
・言葉の魅力を感じたいとき
・伝え方について見直したいとき
・判断に迷っているとき
面白いと感じていただいたらいいね・フォローなど宜しくお願いいたします。
今後も継続的に絵本の紹介をしていきます。
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今回の絵本は「ん」
(著: 長田 弘 絵:山村 浩二)
www.amazon.co.jp/dp/4061325558
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