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(絵本)なくしたものみつけた / 過去との離別&現実との対峙について

vol.010
今回の絵本は「なくしたもの みつけた」
(著: 五味 太郎)

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絵本から学ぶノート、本日は10冊目です。
今の自分は、どのようにして成り立っているのか?そんなことを感じさせてくれる絵本でもあります。

■あらすじ

すっかり忘れてたんだけど、ぼくいろいろ無くしてたんだ。
それが偶然、裏の原っぱでみつかってね…。
リモコンのブルドーザーを動かしていたら、スコップや帽子、
ボールなどがどんどん出てきたんだ。

ふとしたきっかけに、男の子が昔遊んでいたオモチャたちが土の中から見つかり、
男の子は夢中になって土を掘り続けて地中に進んで行きます。そして懐かしいものがどんどん見つかるのですが、このままだと今持っているものを失ってしまうことに気づき、急いで地上に戻るというお話です。

■良かった & 考えされられた点

<過去の選択が今を作っている>
今アニメ映画が公開されている「君の膵臓をたべたい」でも似たようなことがセリフで出てきますが、これまでの自分の選んできたことが今の自分を作っていて、今こうしていることは偶然でも何でもないのだということ。

この絵本では「地中=過去」「地上=現在」を表しているように捉えることができます。男の子が地中から地上に戻る様子は、過去からの離別をして現在に向き合う男の子の精神的成長を感じさせる場面でもあり、個人的にはとても意味が込められた場面であると感じました。
どんどん地中に潜っていくことで昔の自分と対峙して、懐かしさを感じたまま眠ってしまう男の子、そのままでは地上に出られず現在を見失うことに気づいたのですね。現実と向き合うことがどういうことなのか、男の子から学べる良い絵本だと思います。

また、地中の上に地上があるという意味でも、過去の行動が現在に繋がっているのだと感じさせられる内容だと思いました。

以上が、個人的に良かった&考えさせられた点でした。


■こんなときにオススメ!

・今の自分を見つめ直したいとき
・前向きな気持ちになりたいとき 

面白いと感じていただいたらいいね・フォローなど宜しくお願いいたします。
今後も継続的に絵本の紹介をしていきます。

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今回の絵本は「なくしたもの みつけた」
(著: 五味 太郎)
www.amazon.co.jp/dp/4033307303

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