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妊娠中、仕事を続ける上で気をつけたいこと〜妊娠30週までの記録

妊娠30週を迎え、待望の第一子出産まで残り3カ月を切りました。
転職してもうすぐ丸3年となる中、残り数週間で産休に入る予定ですが、妊婦として仕事をしながら感じたことがいくつかありました。

次に妊娠する時に思い出せるように、また今妊娠初期で産休まで仕事を続けるという方や、妊婦を部下に持つ方(これからその可能性がある方)などに一読いただき、こういう事例もあるんだと知ってもらえたら良いなと思いnoteに起こしています。

今回は"妊婦×仕事"という観点で感じたことを書いていきます。私の仕事について簡単にまとめておくと、以下のようなバックグラウンドです。

・業務内容:人材開発企業で法人営業担当 企業向け研修導入や人材育成のコンサルティング提案~実行支援
・出社:基本、週2出社が義務(妊娠中は原則週1)
・社内外の会議:オンライン会議中心
・基本の出勤時間:09:00-18:00固定(オフィスへの出社時は時差出社可)
・自宅からオフィスまで:ドアtoドアで約1時間(東京都内在住、東京方面にオフィスあり)


仕事する上で気をつけたいこと

思っていたより出社がきつい

妊娠初期(~10週くらいまで)はお腹も大きくないし何とかなっていたものの、お腹が目立たないけどつわりが始まる頃(10週くらい以降~21週頃まで?)は電車で立ち続けているのがしんどいことがありました。人によってつわりの症状は様々で、30分くらい立ってても問題ない、むしろ立っていたい方もいるかもしれませんが、これは本当に人に寄ると思います。

電車で30分経ち続けるのも体調的にしんどい私としては極力座って電車に乗りたいところですが、"優先席の前に立っていても席を譲ってもらえない"ことが非常に多いのがリアルです。。

最初は足元にリュックを置いていたので、ひょっとしたら見えにくいのかなと思い意図的に妊婦マークを身体の前に見えるようにしていても、寝ている方(寝ているフリをし始める方も?)、スマホを見ていて周囲に目を向けていない方、視界に入っているはずなのに譲ってくれない方の多いこと…
特に初期は譲ってくれないことが殆どだったので、「日本人って冷たいんだな…」と悲しくなりました。。。
なので、初めて席を譲っていただいた時は感謝の気持ちがあふれ、涙が出るくらい嬉しかった…。

しまいには、ヘルプマーク(※赤地に白い十字とハートをあしらっているマーク。概要は以下)を付けている方から席を譲っていただき、その後別の妊婦さんが優先席の前に立っても健常者の方々が席を譲らないため、妊婦の私が席を譲るという事象が発生したことも。。。(自身が優先席側に行く頻度が多いことで気づいたのは、ヘルプマークを付けている方が結構多いということも新たな発見でした。)

※ヘルプマークとは
義足人工関節を使用している患者内部障害難病の患者、または妊娠初期の女性など、援助や配慮を必要としていることが外見では分からない人々が、周りに配慮を必要なことを知らせることで援助を得やすくなるよう作成された。

ヘルプマーク - Wikipedia

優先席に座るべき方が乗車した場合、自身の体調が悪くなければ譲るのがマナーと思っていたので、この現状に驚きを隠せませんでした。周囲の妊婦の方々数人とこの話題になるのですが、「席は譲ってくれないと思うようにしている」とのことで。どうやら私だけではなく、割と多発するもののようです。
実際に体調不良等で席を譲ってもらった経験がないと、利他の心はなかなか湧いていてこないのかもしれませんね…

特に電車ラッシュの07:30-09:00、16:30-19:00あたりだとなおさら座れないことも経験から分かったので、比較的席が空いている07:30まで、あるいは09:00以降電車に乗るか、16:00過ぎに退社し帰宅後自宅で仕事するようにしていました。

私の場合はこのような対応が取れたので良かったですが、職場によってはラッシュの時間帯に電車に乗らざるを得ない妊婦さんもいらっしゃると思うので、妊婦の上司の方々は、このような事情も鑑みて妊婦さんの通勤時間変更も柔軟に対応いただけるときっと有難いのではと思います。
妊婦さんは、つわり等で既に就業緩和してもらっている場合に追加でこういった依頼をしづらい状況も想定できるので、周囲の方が気にかけていただけると働きやすいだろうなと感じました。

妊娠初期、対面会議を希望されると断りにくい

次に実感したことは、妊娠初期のまだ上司など近しい人にしか妊娠のことを伝えていない状況の時、特に営業などお客様と相対する立場の方は、対面での商談機会も少なからずあるのではないでしょうか。

コロナも第6波?とかでまだまだ話題になっていた頃だったのもあり、私の場合は社内外限らずオンライン会議が主流でしたが、一度だけ対面での往訪が必要になりかけたことがありました。

初対面のお客様だったこともあり、対面でお伺いしたい気持ちはあったのですが、当時つわり全盛期のためオンラインで参加したい…と体調を優先した私は、濃厚接触者になったとお伝えし(本当はなってないですが)、オンライン会議を回避したことがありました。

この商談をセッティングしたのが社内他部署の少し偉い方かつマネジメント経験者だったので、その方には妊娠中であることを伝えた上で、私が濃厚接触者になったと伝えていただいたのですが、あまり親しくなかったり関係性が薄い同僚などには、妊娠初期の流産可能性がまだ高い段階だとなかなか対面商談を断りにくいかと思います。

でも個人的には、体調第一で、必要があれば早い段階で関係者の方にも妊婦である旨伝えるべきだと思うので、妊娠初期でも無理そうであれば周りに相談すべきだと感じました。(母体が一番大事!!)

申し訳ない気持ちもあり無理して働いてしまう


妊娠中は、妊娠前と同様に仕事をすることが体調的にも難しくなることや、仕事を制限してもらうことが多々あります。

"妊娠前に出来ていたことが出来ない"ことへのモヤモヤした気持ちと、
"出来ない分、周りに負担をかけてしまっているのでは"という罪悪感を感じることもしばしば…
赤ちゃんと母体のために仕事をセーブするのは間違っていない。だけど今まで通りの仕事が出来ないことへのもどかしさを感じていました。

私の職場では3-4月が繁忙期で、繁忙期は”全員身を粉にして頑張る時期”という雰囲気が例年あるなか、妊婦の私も繁忙期は自身の顧客対応や研修の準備など、残業時間を駆使しないとまわらない状況でした。
3月は安定期に入っていて比較的体調が落ち着いている頃ですが、繁忙期ゆえ残業40時間超えも余儀ない状況。夕飯を食べたあとから再び寝る前まで仕事することも少なくなく。

繁忙期なので、誰に代わってもらうことも出来ず、また自身の案件だからこそ「私がしっかり対応しなくちゃ」という気持ちになっていたこともあり、正直3月に関しては体調よりも仕事優先になっていた…
結果、ある時出社したら倒れてしまい、家族だけでなく職場の方にも心配をかけてしまいました。

産婦人科の先生にも相談し、紹介状を書いてもらい念のため大きな病院で詳細な検査をしてもらったところ、幸い妊娠に影響するような病気ということではなかったのですが、私自身昔から自律神経があまり強くなく、その影響もあったようです。

職場にはワーママさんが多く居て、過去に私と同じような仕事量×妊娠周期で体調に影響することなく同じ仕事をこなしていた方もいたため、上司は繁忙期でも特に気にかけていなかったようなのですが
私が倒れてからは「妊婦は1人1人異なるので同じ仕事量を任せて良いものではない」ということを実感したそうです。

実は3月時点、お腹が張りやすいことと残業量が多いことを産婦人科の先生に相談し、事業主へ提出する「母性健康管理指導事項連絡カード(※医師からの指導を受けたら事業主は必要な措置を講じる必要がある。例えるなら水戸黄門でいう紋所のような効力があるもの。詳細は以下)」を先生に書いてもらっていたのですが、頂いたばかりでまだ提出していなかったことや、どうせ誰もこの仕事を巻き取れる状態ではない。と自己判断し無理をしてしまったのも良くなかったなと反省しました。
というか連絡カードの存在をもう少し早く知っていたら、残業が増えてきた段階で担当医師に相談すべきだった。。。

倒れてからは、業務量の確認をしていただき基本的に定時で上がれるようになりました。

※母性健康管理指導事項連絡カードとは
医師等の女性労働者への指示事項を適切に事業主に伝達するためのツールです。働く妊産婦の方が医師等から通勤緩和や休憩などの指導を受けた場合、その指導内容が事業主の方に的確に伝えられるようにするために利用するものです。
妊娠中及び出産後の女性労働者が、健康診査等を受け、医師等から指導を受けた場合は、その女性労働者が、その指導を守ることができるようにするために、事業主は、勤務時間の変更や勤務の軽減等の措置を講じなければなりません。(男女雇用機会均等法第13条関係)

母健連絡カードについて|働く女性の心とからだの応援サイト 妊娠出産・母性健康管理サポート (mhlw.go.jp)
母子健康カードダウンロードリンクはこちら

私の場合は、連絡カードに「残業NG」「出勤緩和(在宅優先)」等について先生に記載してもらい、勤め先の保健師さんへ原本を提出。保健師さんから上司へ連絡カードの内容を遵守するように伝えていただきました。

産婦人科の先生に残業が多いことを相談するまでは、私も母子健康カードの存在自体を正直知らなかったのですが、もし仕事の負担起因と思われることが体調にあらわれてそうであれば、早い段階で産婦人科の先生に相談し、必要に応じて連絡カードを記入いただくことをお勧めします。
何かあってからでは遅い、ほんとうに、母体第一です!!
(ただ、連絡カードを提出したとしても結局代わりに対応いただく周りの方々に負担がいくだけなので、組織課題として根本的に職場の仕事量や働き方を見直さないとダメだろと思う。こういう組織多そう。。この課題が結局のところ男性の育休の取りづらさにも繋がっている気がする)


終わりに

妊娠期間中に起きたこと、感じたことを忘れないように書き留めておこうと思いまとめましたが、意外と知られていない情報も残すことが出来たのではと思います。
ぜひ、今妊娠初期で産休まで仕事を続けるという方や、妊婦を部下に持つ方(これからその可能性がある方)は、私の事例をきっかけに妊婦さんに起こりうることを知っていただけると幸いです。

そして、このnoteを読んでいる方にはいらっしゃらないかもしれませんが、今まで優先席でスマホをずっと見てて、あんまり周りを見れてなかったわ…という方も、是非これからはもう少しスマホから目を離して周囲を観察してみてください…!

周囲を気遣える優しい世界が少しでも拡がることを願います。

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