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お味噌汁でご自愛を!違和感の先に見つけた、私らしい頑張り方

理想の自分を追い求めて、頑張ると決めた!

そう思っていたのに、気が付けば疲れてしまっていたことはありませんか…?

そんな時こそ「自分と向き合う」サインだと捉えられたら、一度立ち止まることができるのではないでしょうか。

今回お話を伺ったのは、会社員をしながら「背伸びしない自炊で心とカラダを整える」をテーマに、発酵や時短調理を活用した料理レッスンを開いている木村綾子さん。

会社員として周囲の期待に応える生活が続いたことで、“自分らしさ”がわからなくなってしまった時期があったと伺いました。

そのような時期を経て、自分らしい頑張り方をどのようにして見つけたのでしょうか。これまでの葛藤やご経験を振り返っていただきました。


木村 綾子さん
1988年、北海道生まれ。暮らしを豊かにする管理栄養士、インナービューティープランナー。自炊が出来ずに体調を崩した経験から、背伸びしない自炊で心とカラダを整えながら暮らしている。現在は会社員として働きながら『発酵』と『時短調理』を活用した料理Lessonを開講。Instagramでは無理せず簡単に続けられる自炊のレシピを発信中。
Instagram:@ayako_kimura108
Amebaブログ:https://ameblo.jp/393900nt/

違和感は自分を見つめ直すサイン

ーー大学時代に管理栄養士の資格を取得されていた綾子さん。大学卒業後は「食」とは関係のない仕事を始められたと伺いました。

綾子さん:
はい。大学卒業後は、化粧品や医薬品の販売員をしていました。転職をして医療事務として働いていた期間もあり、10年間ほどは管理栄養士の資格とは無縁の生活を送っていました。

というのも、私は管理栄養士になるために大学に進学したのですが、1週間程で料理が得意ではないことに気がつきました。

ーー1週間ですか?!

綾子さん:
そうです(笑)。
ただ、手に職が欲しかったので、資格取得のために4年間は勉強を頑張りました。

当時は管理栄養士の知識を活かせる仕事が厨房で調理する求人がメインだったこともあり、理想とする働き方ではないと管理栄養士として働くことを諦めました。

ーー後悔はなかったのでしょうか。

綾子さん:
大学卒業後はなかったですね。新卒で入った会社では、管理栄養士の資格手当がお給料に反映されていたこともあり、大学での勉強は無駄ではなかったと思っていました。

販売員として働いているときは、売り上げで成果も出していて、やりがいも感じていました。周りから「すごいね」と言われる機会が増え、人に認められたい気持ちで目の前の仕事に没頭していました。

でも、仕事にも慣れて4年ほど経った頃に、「私は何のために頑張っているんだろう」と思うことが増えてきて……と同時に、管理栄養士の仕事をしていない自分にどこかプレッシャーを感じていました。

ーーそう思った出来事があったのでしょうか。

綾子さん:
ありました。私が栄養学を学んでいたこともあり、友人から「肌を綺麗にしたいけど、何を食べたらいいの」と聞かれることがとても多くて。でも、それに答えられない自分が恥ずかしいと感じていました。

そこで、日常生活の中で栄養状態の改善を提案する栄養相談はできないかと考え、クリニックで医療事務として働きはじめました。

ーー栄養相談はできたのでしょうか。

綾子さん:
残念ながらできませんでした。というのも、クリニックで医療事務の仕事に慣れたら、管理栄養士の資格を活かして栄養相談ができると勝手に思い込んでしまって…今思うと見切り発車でしたね。

理想と現実は違っていて、経験がない私に栄養指導はできず、人間関係もうまくいかなくなり、挫折してしまいました。

ーーそのような時期があったのですね。

綾子さん:
ただ、医療事務の仕事が中途半端に終わってしまったことが私の中で納得できず、職業訓練で医療事務について学び直しました。資格を取得し、総合病院で医療事務の仕事を再び始めたのですが、どこか違和感を持っている自分がいました。

ーー違和感ですか?

綾子さん:
そうです。栄養士の仕事をしていないことが、ずっと心にひっかかっていました。どうしようと悩んでいるうちに、30歳の誕生日を迎えてしまって。

そこで、私は本当は何に頑張りたいのかを真剣に向き合うことにしました。

ーーどのようにして向き合われたのでしょうか。

綾子さん:
「何に悶々としているのか」「私は何がしたいのか」「どうなりたいのか」を徹底的にノートに書き出しました。

ーー答えは出たのでしょうか。

綾子さん:
はい。私はいつか料理ができるようになりたいって思ってから10年ぐらい経ってるけど、何も変わっていないよね、という現状にモヤモヤしていたことに気がつきました。

そのいつかっていつくるんだろう……。

私の料理スキルは全く上がっていない。この10年間、1日に1品でも料理を作ったり新しいレシピに挑戦したりしていたら、今よりは確実にできるようになっていたはずなのに、私は何も行動していなかったことにショックを受けました。

私はやりたいことができていない。30代、40代もこのままの現状が続いていくんだっていうことにハッとしました。

今思うと「いつかできるから、今はやらなくても大丈夫」と、自分を納得させて安心していたんだと思います。

自分のありたい姿を見つけると、また走り出せる

ーーそこからどのような行動をされたのでしょうか。

綾子さん:
まずは栄養学の勉強と自炊をはじめました。最初はとてもおいしくないものが出来上がってしまい、かなり落ち込みましたね…。

そこで、以前から興味を持っていたインナービューティーダイエット協会主催の食事会に参加しました。そのときに出会った料理が想像以上に美味しくて、とても感動しました!

わくわくした気持ちで、講師の方からの説明を前のめりになって聞いたり、メモを取ったりしている私がいました。

※インナービューティーダイエット協会:「幸福感に満ちた美しい自分自身になるために、体の内側(腸・心)から整える継続可能な食事方法」。季節に応じた旬の食材や発酵の過程を経た伝統調味料等を摂取し、消化・吸収を担う一大臓器、腸を調える食事を採用している。

日本インナービューティーダイエット公式HPより

私も心がときめくおいしい料理を作れるようになりたい、知識をたのしく伝えていきたいと、自分の中で新しい目標ができました。

そこからご縁があり、インナービューティーダイエット協会の講師の元でアシスタントを始めました。この頃から、レッスンに通った時に作った料理の写真をInstagramに載せるようにもなりました。

綾子さんのInstagram

ーーとてもおいしそうですね!料理を学びはじめて、モヤモヤは解消されたのでしょうか。

綾子さん:
解消されました。自分のありたい姿のために頑張っていることで日々が充実するようになりました。

周りに流されず、自分の進みたい道が明確になったことがとてもうれしかったです。徐々に料理ができるようになり、自信がついてきたことも大きかったですね。

また、腸内環境を整える食生活になったことで、自分自身の体調が改善されただけでなく精神面にも大きな変化がありました。

ーーどのような変化があったのでしょうか。

湧き上がる感情が前向きになりました。「自分にはできない」から「今できていないことは、今から始めればいい」と思えるようになったことが一番の大きな変化ですね。

ちょうどよく頑張るために「背伸びしない」をお守りに

ーー最近は、ちょうどよい頑張り方をみつけられたと伺いました。つい頑張りすぎてしまった時はどうしているのでしょうか。

綾子さん:
まずは頑張っている自分を認めてあげています!

私は、努力したり、だらだらしたりしている自分も好きだけど、 私らしく前向きでいられるためにまた頑張ってしまう。だから、誰かに好かれたり、評価されたりしなくても大丈夫と思うために「背伸びしない」という言葉をお守りにしています。

背伸びしないと決めておくと、自然体な自分に立ち返れますね。

あとは、自分の頑張れるモチベーションを分析しています。

ーー分析ですか?

綾子さん:
そうです。私の場合は、あとでラクをしたいから先に頑張っておくタイプ。自分が心地よくて、ラクに生きていけることを常に考えています。

実は私は今でも料理は苦手です。でも、肌を綺麗にしたい場合は、効率よく必要な栄養素を取るにはこれがいいと知るのは大好き。自分に必要なものだと思わせることで、自炊も続けられます。

自分の頑張る方向性がわかると、ずいぶん気持ちが軽くなります。

ーーありがとうございます!他に無理しすぎないために心がけていることはあるのでしょうか。

綾子さん:
ありますね。毎日、スマホのリマインダー機能を使い「今の自分はどうしたい?」と問いかけるようにしています。

ーー毎日ですか?

綾子さん:
そうです。決まった時間に 「私はどうしたい?」「もっと私を楽しませるためにはどうする?」と、 周りのことは考えずに自分がなりたい姿を確認しています。

そうすることで漠然とした不安が減り、心地よく暮らしていけるようになりましたね。

あとは「今日も頑張っているね」「1日お疲れ様」と自分を労う言葉も一緒にリマインダーをかけるようにして、自分を応援しています。

ーー素敵な習慣ですね!私も常に自分に問うことを取り入れてみます。

ご自愛するために、まずは1杯のお味噌汁

ーー最後に、カラダを整えるために気軽にはじめられる食事があれば教えてください。

綾子さん:
私のおすすめは1杯のお味噌汁を飲むことです。

お椀に小さじ1/2杯の味噌と乾燥ワカメを入れて、お湯を注ぐだけの即席お味噌汁で構いません。それを続けるだけで、肌がきれいになったり、お通じが良くなったりと身体に変化が出てきます。

また、発酵の過程を経た品質のよい味噌を買いましょう。

ーー品質のよい味噌の見分け方はあるのでしょうか。

綾子さん:
原材料で見分けられます。原材料が大豆、食塩、麹など添加物が含まれていないシンプルな食材だけで作られている味噌は発酵の過程を経ています。

発酵には手間暇がかかるためその分値段が高くなりますが、味噌を美容液やサプリメントだと考えるとお手頃に感じるかと思います。

あとは無理せず続けられることが大事です!無理は続かないし、金銭的にも余裕がないときだって生きていたらあります。でも、1日1つでも行動していたら確実に身体は変わっていきます。

少しでも自分やカラダを変えたいと思ったら、自分のできる範囲を大事にしながら、お味噌汁のある生活を取り入れて欲しいです。

また、お醤油やみりん、塩などいつも使う調味料を質の良い調味料に変えるのも良いですね。

質の良い調味料はそれだけでも絶品なので、いつものお料理がぐっとおいしくなります。手っ取り早く綺麗になって料理上手を目指したい場合は、ちょっといい調味料を買ってください。

ーー私もちょっと良いお味噌と調味料を買いに行ってきます。

綾子さん:
ぜひ、買ってみてください。調味料は食べる美容液ですので!

ーー貴重なお話、ありがとうございました!

終始、チャーミングな笑顔で明るくお話しをしてくださった綾子さん。お会いするたびにパッとこちらの心を元気にしてくださいます。

自分と向き合うことの大切さだけでなく、頑張っている自分を紐解いていく、といった視点を教えてくれました。

頑張ることに疲れてしまったときこそ、自分の違和感を尊重していきたいですね。


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頑張りすぎてしまうあなたにおすすめのレッスン

昨年末に独立を決意した綾子さんが、新たに2024年3月からオンラインの料理レッスンを開講します。

これから多くの人に「背伸びせずに心とカラダを整えてほしい」と、自分らしく頑張る人を応援していきたいとのこと。

新生活に向けて食生活を見直したい方や肌がきれいになりたい方は、ぜひ綾子さんの料理教室に参加してみてください。心の美容液となる言葉と知識が満載です!

たのしくておいしい時間になるオンライン料理レッスンの詳細はこちらから▼

直近の開催日:2024年3月24日(日)・31日(日)10時〜13時
※2日間セットのレッスンとなっております。

木村綾子さんのInstagram:@ayako_kimura108
〈取材・文=Roko(@rokko_arki)〉


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