一冊のスケッチブックから始まった、フィンランドとの出会い
「自分のnoteに旅行記事を書いて、数年経ってもその記事を読むと当時の記憶が蘇ってきて感動する!」
『書いておかないと、記憶や感情って忘れていくもんね。』
最近とある交流会での、このふとした会話達がずっと心に残っている。
あんなに素敵だった思い出を私も残しておきたい。手探りながら記憶を辿ってフィンランドでの旅行について記録しておこうと思う。
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日常のふとした時にiPhoneのカメラロールに手が伸びる。2019年4月に撮った写真を見て、温かい気持ちになる。
今では私の没頭できるもの1つになっている北欧というキーワードは、
2019年のフィンランド旅行が始まりである。
そもそもなんでフィンランドを旅行先にしたんけ?と思い、記憶を遡るときっかけは水彩画教室からだった。
ある日、Instagramでみつけたホルンのマークのスケッチブックが目に止まった。銀座にある画材店の月光荘のオリジナルのものらしい。
新しい趣味を模索中だった私は、休日に旦那と一緒に銀座に足を運び、絵の具とこのスケッチブックを購入した。
絵の具には水彩、油、アクリルといくつか種類がありどれにするか悩んでいたところ、店員さんに水彩だったらこんなタッチの絵が描けるよと1冊の本を見せていただいた。
台湾旅行記のスケッチ本である。
台湾旅行の経験がある私は、水彩画でこんなに風に台湾を表現できるんだと感動したのを覚えている。
水彩画のタッチが優しく味があって、どこか懐かしい気持ちになるようなそんなイラストだった。
この時に水彩画で旅行スケッチをしている画家 おおのきよみ先生の存在を知ったのだ。銀座月光荘で水彩講師していると知り、調べていくうちに個人で水彩画の教室を行なっているとのことで、参加もした。
2017年には先生の個展にも訪れた。ただのミーハー心と参加した記念にという理由で、先生が制作されたスケッチジャーナル(旅行中に描いたスケッチと、旅のメモをまとめた冊子)のフィンランド&スウェーデン版を購入。
元々、北欧フィンランドを代表するプリントテキスタイルメーカーであるmarimekko(マリメッコ)が好きだった私。
このスケッチジャーナルでマリメッコが描かれているのを見て
「マリメッコがかわいい〜」とか、
「北欧はなんだか街がお洒落なんだな」
と今思えば浅い感想しか出てこなかったけど、絶対に行きたい国と思わせてくれた。
マリメッコが北欧のブランドだったことも、ここで初めて認知したような気がする。
ペールトーンで彩られた街並みや、マリメッコ を身に付けて日常に溶け込んでいる人達。
「夏至祭」や「白夜」という聞き慣れない単語。
北欧について無知だった私は、このスケッチにとにかく魅了されたのだ。
これが私とフィンランドを繋いだ最初のキッカケ。