ローレン・アイズリーを読んだ

『星投げびと』コスタベルの浜辺から

図書館から借りて,読みました。
面白いといえば,面白い。ただ,なんだろう,妙にモヤモヤとしたものが残っている。痛快では,ない。でも,でも。不愉快になったわけでもない。

これは,たぶん。同族というか,同類というか。本質が似ている傾向にある人の文章だからなんじゃないかと,思う。そう,本を読んで楽しいときの「新しい視点」とか「新鮮な発想」とかが,いまひとつ。観察というか,事実確認には十分に納得しつつ,それへの反応が腑に落ちすぎていて,引き込まれてないんだと思う。

「気軽」とか「気楽」に,なれないのさ。他人事じゃないんだもの。ちょっと理解できないところがあっても,「そうかな」とか「ちがうだろ」とか,ぱぱっと割り切れない。それなのに,まったく問題なく読み進むことができるのは,根っこが同じだからだとしか思えない。

あちこちに出てくる,ソローのことも。ソローも,かなり読んでいるんだけど,似たような読後感なんだよなぁ。ウォールデンとかも,「素敵だな」とか「羨ましい」とか,共感とか。そういうものよりは,ずっと重く「モヤモヤしたもの」に覆い尽くされてしまう。

これは,ソローでも,そうしたように。
原文で,読んでみるしか無いのか。
難しそうだから,あんまり挑戦してみたくないんだが。

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