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【読書感想文】木宮条太郎/水族館ガール

**ネタバレを含みます**

久々に図書館で借りてきたうちの一冊。
何年か前にNHKで松岡茉優さんがやっていたのを少し見た気がする。

内容としては有川浩(有川ひろ)作品に近い「お仕事ラブコメ」となっている。水族館で働く人たちの苦悩がわかるのでその点では面白い作品となっている。

途中で水族館で飼育しているイルカのC1が死んでしまうシーンが印象的。
死因は肺炎かなにからしいが、溺れそうになったC1を由香が助けようとした。
しかし、先輩の梶はそれを止めた。
ー イルカは海に棲む動物だ。自力で泳げなくなったら、終わりなんだ。
その後C1が亡くなっていくところの描写を見るのが辛い。

 しかし未来もある。C1の子どもであるニッコリーは由香にとてもなついているのだ。二人でのライブも最終的には大成功するし、由香の梶に対する恋心にニッコリーは気づいている。そのあたりはコミカルで面白いし、イルカの頭の良さが垣間見える。
 それ以外にもラッコが実は狂暴でストレスを感じやすい性格である、水族館に行った人たちの感想の大半が「テレビで見たのと同じった」というイメージの確認、と、今度水族館に行くときに役立ちそうな知識を得ることが出来た。

お仕事的な要素で行くと、
・遊興に振ると、照明などのストレスから魚を弱らせることになる。
・水族館はどんな施設でもオープンの年が最多来場であることがほとんど。
・水族館が最初に出来たのは明治時代らしい。

ということなどが勉強になった。
人気シリーズらしく、2022年7月に最終巻の9巻が刊行されている。



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