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【読書感想文】岡崎琢磨/珈琲店タレーランの事件簿2 彼女はカフェオレの夢を見る

*ネタバレを含みます。


続編。最新刊(8巻)を読む前に久々に読み返してみました。
前作の感想はこちら。

 
 タイトルにある「カフェオレの夢を見る」というのが一つのキーワードとなっている。

 ヒロイン切間美星の妹、切間美空が登場し、前半は彼女やその周囲の人物を巻き込んで内面を深堀していくような内容。
 第4章「珈琲探偵レイラの事件簿」からシリアスな内容になり、彼女たちの家族に切り込んでいく。誘拐犯の手口としては比較的ベタな内容であるので、そこに特出すべきポイントはない。
 しかし、なぜアオヤマ(主人公)がその推理にたどり着いたのか、とか、
同情先であった犯人が実は・・・など、「そうきたか~」と思うことが多い。
 このようなミスリードを誘い細かい切り返しがある本シリーズは読んでて飽きがこない。

 2013年5月ということで、前作ガラケーだったものがスマホに変わり、
捜査のヒントになったり推理の一部に使われていたりなど、文化が変わっていく過程を小説に入れ込んでいる様子が見受けられ、その時代を感じることが出来る。そのあたりもしっくり来たポイントだ。

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