疾患に対して好奇心で反応する人

AC の自助会でスポンサーを依頼したMさんに 複雑性PTSD や 解離 のことを打ち明けたら、「突然人格が入れ替わったりするんですか?」と聞かれた。



1. この質問は偏見に満ちていて傷ついた。
人格が入れ替わるというのはあくまで解離の諸症状の中の一つであり、その他にも解離は多様な形態をとる(例:記憶をなくす、自分が天井に浮いていて自身の身体を見下ろしている、など)。解離=人格の入れ替わりと考えるのはあまりにも単純すぎるし偏見に満ちている。


2. 障害者の病気の話に対し、好奇心でリアクトして自分のエゴの赴くままに聞きたいことを聞いているようで、Mさんに対し基本的信頼感を持つことができなかった。病気の苦しみに対し、最初に出てくる感情は「いたわりの気持ち」や「なぐさめの気持ち」ではないのでしょうか。「お大事に」「お辛いですよね」など言葉ではないのでしょうか。好奇の質問を投げつけるのは人としてどうなんだろう。

3. 初めて一対一で話す人間に、そこまで不躾でプライベートな質問をするのは、バウンダリーがない人なんだろうと思った。車いすユーザーの方に「ときどき、うんこ漏らしたりするんですか?」と聞くようなもの。車いすユーザーの方はうんこ漏らすときがあるかもしれないし、私も人格が入れ替わることがあるかもしれないが、そんなことよく知らない人間に開示する必要はない。

(※「プライベートな質問すぎる」ということを強調したくて、車いすユーザーの方を例として挙げさせていただきました。ただ、私は車いすユーザーの方々の事情に大変疎いので、不適切な例でしたら、削除致します。)

結局、スポンサーの依頼はキャンセルした。


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