心の素材


「ガラスのハート」という言葉がある。


打たれ弱く、傷つきやすい人を指す言葉。


あんまりそんなに言わないで、私ガラスのハートだから。


まあまあそのくらいにしとけよ、あいつガラスのハートだから



言い方は何にせよ、ガラスのハートはどうも「あいつはメンタル弱い奴だから」というような使い方をされているように思う。良い使い方じゃない。


僕は自分の心はいつも「スライムハート」だからと言うようにしている。

その名の通り、心がスライムのようだという意味。

某RPGの青い丸みを帯びた輪郭のキャラではなく、子供たちがなぜか作って遊びたがる方。


ガラスのハートは傷つきやすい、壊れやすい。だから、強く言ったりしたらかわいそう。メンタルが弱い。


ほんとうにそうだろうかと思う。この世に心が全く傷つかない人間なんているのか。そんな人間はもはや人間じゃないんじゃないかと思ってしまう。



人は誰しも強い部分と弱い部分があって、常にそれらのどちらかが表に出ている。つまり、強い時と弱い時が必ずあると僕は思っている。


心が弱っているときに嫌なことを言われたり強く言われたりすれば誰でも落ち込んでしまうはず。

たったそれだけでガラスのハートと呼ぶのはどうも違う気がする。


それに本当にガラスでできたハートなら、その砕けた心はもう2度と元には戻らないじゃないか。


だから、僕は自分の心をスライムハートと呼ぶ。

というより、誰しも心はスライムハートだと思う。




心が乾いている。潤いが足りない。

と言った言い方をすることがある。何か刺激や癒しが足りなくて、精神的に弱っていたり、元気になれない状態。


それは弱い部分が出ている時で、さっきの例のようにその時はどんな人間でも傷つくし心は砕ける。


でも、水を与えて潤いを取り戻すと立ち直れることもある。それが人によって早かったり遅かったり、吸収率が高かったら低かったり。そもそも入る水の量が少なかったり多かったり。


それらの違いが、外から見たメンタルの強さの違いに見えているだけ。



スライムは水を主成分に作る。水分をたくさん含んでいる時はぷにぷにで弾力があって、どんな衝撃でも吸収できて柔軟に変形して何でも包み込める。

でも、一度水分がなくなるとカピカピになって、触れるだけでボロボロ崩れて、衝撃を与えれば一瞬で崩壊する。跳ね返したり、包み込む余裕なんかない。


これが人間の心だと思う。


水分という癒しや刺激が人の心を柔らかくして、どんな辛いことや苦しいことにも耐えられて、時には逆境を跳ね返して、臨機応変柔軟に対応できて、優しさという包容力まである。

でも、水分を失うと、心はやさぐれて、少し気にしている部分に触れられただけで過敏に反応して、強く言われれば心がバラバラに砕けてしまう。人に優しくする余裕なんかない。



ただ、重要なのは大抵のスライムは水を与えれば元に戻るということ。ガラスのハートと違う部分はたくさんあるけど、一番はそこ。


だから、負の感情を表に出している人を見たらその人は"水分"が足りてないんだと思う。自分も含めて。


だから積極的に水をあげよう。子供の時初めて植物に水を与えたような純粋な心で。水をあげられなくても、自分で水分を摂取できる時間と機会をあげよう。


それだけでその人の心はまた潤いを取り戻せるかもしれない。

みんなが柔らかくてぷにぷにのスライムハートを持てるように。


そういう社会を僕は望む



ここまで読んでいただきありがとうございます! あなたのシェア/コメント、なによりも"スキ💖"をお待ちしております😊 気に入った記事をオススメしていただけたら、オススメ返ししに行きます! あなたの応援を励みに頑張って発信していきます!