見出し画像

2年間の海外(カンボジア)子会社経営を通じて感じた、3つの重要な「力」。


こんにちは、Rockyです。
note初投稿となります。
よろしくお願いします。

2018年4月よりIT企業のカンボジア拠点責任者となり、
約2年が経過しました。
今回は私なりに大事だと感じる、
「海外(カンボジア)子会社経営において必要な3つの力」
について投稿したいと思います。

20代~30代前半で、
これから海外でのビジネスを検討されている方(特に途上国)

の参考になるような記事になれば幸いです。

まず簡単に自己紹介させてください。

画像1

2015年に新卒で現在の会社に入社し、
2年間デジタルマーケティング(SEO・WEB広告・WEB制作)の営業を担当した後、約1年沖縄カスタマーサクセス部隊の立ち上げを経て、
社会人4年目にカンボジアの子会社に出向、
現地責任者として約70名のカンボジア人スタッフとともにWEBの開発・制作、現地のマーケーティングサポートを行い、会社として利益体質を創り上げることに成功しました。(ちなみに日本人駐在員は私1人です。)
学生時代は小学校から大学まで12年間硬式野球に打ち込み、
※2009年夏の甲子園で優勝しました。
野球と全力で向き合い続けることで自分という人間を形成してきました。
カンボジアという新たに情熱を注ぎこむことのできる環境に挑戦させてもらえたことについて、会社や関係者のみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

余談ですが、、、「Rocky」という名前については、

ということで、カンボジアにいる方々からは普段Rockyと呼んでいただいています。(笑)


カンボジア拠点出向にあたっての、ミッション。

画像2

※写真はカンボジアメンバー全員で毎日行う朝礼の様子。

カンボジア子会社出向時の第一ミッションは、
本社からの案件以外で売上を獲得し、利益体質をつくる。」です。
元々本社のWEB制作業務の一部をカンボジア拠点で行う、いわゆるオフショア拠点としてスタートしましたが、方針変更により本社からの仕事を徐々に減らしていくということになり、
このままだと70名の社員が路頭に迷ってしまう・・・!ということで、
本社以外の企業様にもオフショア開発サービスや、カンボジア現地でのWEBマーケティング事業(Facebook運用やWeChat運用など)を展開することになりました。
今となっては大手企業様からもお仕事をいただけるようになり、
なんとか利益体質をつくり上げることができましたが、
出向間もない頃は現地メンバーとの関係構築が上手くいかず、
衝突することもありましたし、あからさまに邪魔者扱いを受けたこともありました。
そのストレスからか、マンゴーを食べすぎてお腹を壊し、何故か二日間便が出なくなるなど。様々な困難もありました。

特に問題視していたのが組織全体の意識です。
私が出向するまでは良くも悪くもほとんど何もせずとも本社からの仕事が定期的にもらえていたということもあり、
戦う集団」ではなく「仲良し集団」でした。
もっと具体的に言うと、「ただ言われたことをこなすだけ」というメンバーが非常に多かったです。
戦う集団へ変貌を遂げるための意識改革には、
かなりの時間と魂を込めて取り組んでいます。(現在進行中)
※組織の意識改革については別途noteで投稿したいと思います。

今後はこれまでの経験を通じて感じたことを、
note上で定期的に更新していきます。



それでは早速本題に入ります。
異国の地でビジネスを展開するにあたって必要な、
3つの「力」を紹介していきたいと思います。


海外拠点経営成功に必要な力 その1
常識を破り捨ててクレイジーに動け!
「バカになる力」

画像3

事例-1
手前味噌となりますが、
出向初日でアプリ開発の案件を内諾いただきました。
成田空港からプノンペンへ向かう飛行機の中でです。
なんとしてでもカンボジア拠点運営を成功させたいと意気込んでいた私は、
たまたま隣り合わせた日本人の方に話しかけ、自社について紹介し、翌日にはオフィスに足を運んでいただきました。
この時私は、
「飛行機の中ではおとなしく寝るか、映画を見たり、本を読む。」
という常識を破り捨てたことになります。w

これは一つの例ですが、どんな場面にもチャンスは転がっていることを常に意識することが大切ですし、自らそのチャンスを掴みに行く姿勢が大事ですよね。

カンボジアという異国の地ということで、
そもそも戦うフィールドの文化やルールが違うわけですから、
まずこれまでの常識は破り捨てるということを推奨します。



事例-2
カンボジアにいる日本人との関わり方にもこのバカになる力は有効に活用できると考えています。
カンボジアの在留邦人は約3,000人と言われています。
日本人同士の距離感がかなり近いので、
良くも悪くも情報の伝達や、評判の広がり方は圧倒的に速いと感じます。
ビジネスにおいてもカンボジアにいる日本人同士の紹介などでつながることも多く、
日本人コミュニティと上手く関わること、
そしてコミュニティに自ら進んで飛び込んでいくことはとても大切です。

約200社ほどの日系企業が参加する、
日本人商工会入会時のあいさつ時に、「Rockyと呼んでください!」とわざと目立つようにアピールしてみたり。
※かなり厳かな空気が流れている中でです。
約200名ほど参加する日本人会ソフトボール大会の選手宣誓をやらせていただいたり、とにかく良い意味でバカになって、
まず「Rocky」という存在を認識してもらおうと働きかけました。
ありがたいことに、今ではたくさんに方々に可愛がっていただいています。(笑)これからもどうぞよろしくお願いいたします。



事例-3
現地のカンボジア人メンバーとの関係構築時にも、
バカになる力」は試されます。
カンボジア人と一緒に仕事をしていて感じるのは、
お互いを思いやる気持ちや、
同じ組織に属している者同士は家族同然のように接する意識が強い。
ということです。
だからこそ社員一人一人と密なコミュニケーションを図ることは重要になります。
一気に距離を縮められるチャンスは、
会社で企画するイベントやパーティー、食事会です。
カンボジア企業の飲み会では、
流行りの音楽に合わせて全員で躍ることが日常的です。
※おそらくどこの会社もそうかなと思います。。。w
そこで恥ずかしがってしまってはせっかくのコミュニケーションチャンスを逃すことになってしまいます。

私は我を忘れて、踊り狂いました。

これを繰り返していくと、
カンボジア人メンバーから積極的に意見やアイディアをもらえるようになったり、普段のコミュニケーションもかなり円滑になります。
何より一緒に働いていて楽しくなりますよ。

コミュニケーションの手段は言語である。
という常識は破り捨てましょう。
言葉だけでなく、
体全体を使って、バカになって、コミュニケーションをとることを推奨いたします。


海外拠点経営成功に必要な力 その2
メンバーとの圧倒的信頼構築せよ!
「愛する力」

画像4


約70名のカンボジア子会社という組織を運営するにおいて、
カンボジア人現地社員の活躍は必要不可欠です。
日本人拠点責任者として、最も重要な役割の一つが、
「日本本社とカンボジア子会社の心の距離を近づける。」
です、
前にも触れましたが、カンボジア人と一緒にビジネスを行う上で、
心の距離はより一層重要視するべきです。
日本本社の想い、カンボジア子会社の想い、
その両方を深く理解できるのは、日本人駐在員である私です。
日本人駐在員は本社と子会社の信頼の架け橋を構築することができる唯一のポジションであることを忘れてはなりません。

そして特にその想いを伝えるべきが、現地のボードメンバーです。
どの日系カンボジア企業にも日本語が堪能且つ、日本での職務経験のあるカンボジア人マネージャーが在籍しているかと思います。
私は現地のカンボジア人マネージャーとは200%の信頼関係を構築できています。 ※少なくとも自分は。。。(笑)

彼女がいなければカンボジア拠点は100%上手くいかないだろうと考え、
想いを伝え続けたからです。
もちろん言葉だけではなく、行動でもです。
その人のためなら、日本本社と多少ぶつかりあっても良いくらい。

またリーダー以上のメンバーとの意思疎通も重要です。
半年に一回は、経営合宿を行い、
会社のビジョンやミッション、目標設定を徹底的に行います。
合宿で浸食を共にすることで、心の距離さらに縮めることができます。
夜はみんなで涙しながら思いを語り合うことも。。。w

少しでも心の距離が離れてしまうと、
重要メンバーの退職につながりやすいです。
※カンボジアでは転職によってスキルアップを目指すビジネスパーソンが比較的多いです。いわゆるジョブホッパーですね。

現地のボードメンバーとは家族のように接することを推奨いたします。
▼ケップというリゾート地で行った、経営合宿の様子。

画像7



海外拠点経営成功に必要な力 その3
何が起こるか分からないよ!
「危機察知力」

画像5

▲食べ過ぎてお腹を壊した、うますぎるマンゴー。

カンボジアという異国の地にいるからこそ、
日本は本当にすばらしい国だと感じます。
何がすばらしいかというと、
すべてにおいて整っているところです。
法律や国の制度、道路や水道などのインフラ、
きれい過ぎると言っていいくらい。
先人達の努力の賜物であり、感謝すべきところだと思います。

カンボジアを含め発展途上の国ではそうはいきません。
首都プノンペンはまだしも、ちょっと遠出すると道はガタガタ。
水道に関しては日本が水道技術を提供していることもありかなり綺麗ですが、基本的に飲料水はスーパーなどで買って飲むのが当たり前です。
また国の法律や税制もコロコロ変わります。朝令暮改です。
年功補償制度といって、
突然企業が全従業員に対してボーナスを支払うというような制度が導入されたり、
ASEANの中でもカンボジアは汚職度ランキングが最下位ということもあり、
アンダーグラウンドなリスクもあったりします。

日本とは全く違う環境・ルールであるため、
当然健康上のリスクや、会社を経営する上でのリスクも高まります。
元々信頼していた同じ会社のカンボジア人メンバーが、
会社のお金を横領していたりなど、
身近で信頼していた人物に裏切られる系のお話も結構聞きます。。。

危機察知力を上げるためには、
何より密な情報収集が必要不可欠となります。
こういった意味でも、前に述べたように日本人コミュニティと上手く連携しておけば、最新の情報を得ることができます。
日系の税務・法務コンサルティング会社ももちろんありますので、
常にアドバイスを聞ける体制づくりは必要です。

「バカになる力」「現地メンバーを信頼すること」は非常に大切ですが、
たった一つの過ちで、会社に致命的ダメージを与えるリスクがあるということも頭に入れておかなければなりません。
発展途上国ではより強く意識しておいた方が良いと思います。


最後に。

画像6


私のnote初投稿を最後まで読んでいただき、
どうもありがとうございます。

海外拠点経営成功に必要な3つの力、
①常識を破り捨ててクレイジーに動け!
「バカになる力」
②現地ボードメンバーとの圧倒的信頼構築せよ!
「愛する力」
③何が起こるか分からないよ!
「危機察知力」

いかがでしたでしょうか?

偉そうに語らせていただきましたが、、、
まだまだIT企業カンボジア拠点責任者としても未熟者ではありますので、
是非この記事を読んでの感想や、「もっとこうしたほうがいいぞ!」というような意見等どんどんいただけますと幸いです。

今後もカンボジア現地ならではのエピソードや、
魅力的な組織の作り方、途上国におけるビジネスの成功事例などなど、
みなさまの参考になれるような情報発信を続けてまいります。
私のTwitterアカウントでも定期的に情報発信しておりますので、
是非フォローしていただけるとありがたいです。
▼Twitterアカウントはこちら
@RockyCambodia


それではまたお会いしましょう。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?