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ROBOT PAYMENTのセールスイネーブルメントを公開してみる~教育プログラム編~

こんにちは。ROBOT PAYMENTの森山(塾長)です。
前回は営業のデータ整備と可視化について紹介しました。
ここが整備されていないと、どんなに立派な施策を実施しても定量的な測定をすることができず再現性を追求することが難しくなります。
皆さんから頂くコメントを読み返して、改めて基礎は大事だなと再認識できました。

さて今回はセールスイネーブルメントの中の教育周りについて書きたいと思います。これから営業の教育プログラムを構築していくというフェーズの方におすすめします。

まず「教育」と一言で言っても幅が広いのと、各社課題はバラバラだと思います。当社の教育において課題は

・立ち上がり(初受注)までが遅い(非効率なOJTメニューが多く、属人化しており、放置気味)・・書いてて思いましたが結構ひどいですね笑

・点在している資料やマニュアルなどがバラバラで再現性がない

でした。

実施したこと

①理想の人物像を定義する

各社業種や提供サービス、社内文化、リソース等も違う前提の中、当社の営業マンの理想像すなわち、あるべき姿の定義をしました。
その中で特に注力すべきポイントを「初受注までの期間」において、それをどこまで短縮したいのかと、初受注までに必要な要素と道筋は何があるのか(マインド・スキル・トレーニング)を決めました。
あとは個人的に教育に割く工数削減も実現したいと思ってました。

②コンテンツの作成

当社ではmyTrailhead(マイトレイルヘッド)というツールを使っています。このツールはSalesforce社が提供してるのですがEラーニングツールの機能を持ちつつ、誰がどのコンテンツをどこまで学習しているのかがSalesforceユーザーと紐付けて可視化できるのが特徴です。
弊社では事例や競合他社の勉強など、社外へのアウトプットを必要とするものはmyTrailheadに、社内ルールやSFAの利用方法など社内でしか必要としないものは「Quip」というツールのマニュアルに落とし込んで棲み分けしています。

myTrailheadを一部紹介します。

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こんな感じで自社独自のコンテンツが登録できます。クリックすると

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学習コンテンツがあり、最後にはテストをしてポイント獲得という流れになります(一発正解でないと獲得ポイントは下がっていく仕様なので適当にやってるとバレます)

このmyTrailheadのコンテンツに基本的な製品理解、SaaSの基本的な指標、PCのショートカットをはじめとした基礎から、TheModelの解説、事例、競合他社の情報等々といった座学の知識を凝縮しました。

一方で座学だけでは得られない実践編にはやはりロープレが効果的です。今までロープレの仕組み化もしてこなかったので、ここも整備しました。

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こんな感じで細かい採点項目を集計してグラフ化し、音声データについても、いつでも誰でも聞ける状態にすることで、忙しいマネージャーでも部下のリアルタイムの実力が分かり、同僚や新しいメンバーは自分の学びにしてもらうといった活用をしています。(中には電車で聞いてるメンバーもいるようです)

③運用

ある程度時間のかかる教育において運用は超重要です。粘りがないとできません。まずmyTrailheadにおいてはこんなダッシュボードを作成しています。

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上段のレポートではどのコンテンツがどの程度利用されているのか。
下段のレポートでは個人別の進捗と、クリックするとより詳細データが見れます。

これらの学習度合いと、各営業の達成率・成果をマッピングし、時系列で追っています。弊社において約半年やってみた結果、ひとつ言えるのは学習量と営業成果の相関関係はあります。ということです。(まあ当たり前と言えば当たり前ですね) ↓こんな感じです。

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縦軸が学習量を示し、横軸がMRR金額を示しています。このチームは本当綺麗に相関関係が出てます。(ちなみに⑤の営業は2020新卒社員なので決してサボっているわけではありません)
各営業チームのマネージャーはメンバーとの1on1を通じて今のメンバーに見合った学習コンテンツを促したりしています。

一方でイネーブルメント室は常に良質なコンテンツを増やし続ける必要があるので常に社内外の情報収集を行いつつ今の彼、彼女らに最適なコンテンツを届ける努力が必要とされます。貪欲なメンバーだと、新しいコンテンツをリリースした直後に取り組んでくれるので作り手としてのやり甲斐もあります。

成果と今後の課題

セールスイネーブルメント室の立ち上げから約半年が立ちました。イネーブルメント室のメンバーにも恵まれ、営業マネージャー、メンバーにも恵まれ、何より営業の努力も重なった結果・・・

デビューから初受注までの期間が半分に短縮された(今年フィールドセールスデビューした4人の営業マン全員実現!)
「今」フォローすべき営業マンが明確になった
OJTの内容がロープレや商談同行といった実践にシフトされてきた

といった成果が見えてきました。
一方で、まだまだやるべきこともたくさん見えてきました。

初受注の後、安定して高いパフォーマンスを出せる環境作り
能動的に学習し続ける社内文化の醸成

どちらも非常にやりがいがありますし、前者に関しては終わりのない戦いだとも思います。前回も記載した通り、当社のセールスイネーブルメントは育成や教育だけを担う部署ではなく、あくまで営業の生産性向上を目指しています。
長文を最後までお読みいただきありがとうございました。
※記事で紹介できていない取り組みもいくつかあります。

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