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みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その16 言い訳はいいから早くしてください(255.1km黒石駅前多目的広場~266.4kmGOAL地点)
Into Darkness 255.1km黒石駅前多目的広場に着いた。ただいま17時10分、スタートから48時間10分が経過。残りの距離は11km、制限時間の20時まであと2時間50分。いける!間違いなくいける!もうぜーったい大丈夫! 最後のエイドとなるここ黒石駅前多目的広場では、黒石名物の「つゆ焼きそば」がふるまわれる。この地域の人以外には想像しづらいかもしれないけれど、名前の通り焼きそばがつゆに浸っているという、そんなのアリ?という組み合わせ。しかしこれが美味い。甘さ
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その15 もう疲れたよ、パトラッシュ (245.6kmスポーツプラザ藤崎~255.1km黒石駅前多目的広場)
エンディ is Back 245.6kmスポーツプラザ藤崎には、15:30に着いた。スタートから46時間半。制限時間まであと4時間30分、残り21km。残存兵力、なし。HP,MPともほぼゼロ。計算上、十分にゴールできるペースでここまで来ている。しかし、もう何も頑張れない。ウォーキングデッドと化した俺は、それでもやれることだけはやろうと、歩みを進めた。限界だろうがゾンビだろうが、決められたペースさえ守ればゴールできる。生き返るのはそれからでいい。 瀕死状態ながらペースを掴ん
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その14 ヒロポン in Trouble(215.5km金木町観光物産館~245.6kmスポーツプラザ藤崎)
ヒロポン in Trouble 215.5km金木町観光物産館を出た。背中には、「いってらっしゃい!」のエイドの人たちの声。それは「おめでとう!」と同義の声に聞こえた。ありがとう!行ってくる!ラムネソフトを食べながら、もはや勝ち確となったレースの残りへと思いを馳せる。ここから先は後半戦最大の難所、245.6kmスポーツプラザ藤崎へ延々と続く30.1kmの田園地帯である。3年前はこの区間で、暑さと疲労のため俺は完全に撃沈した。本当に本当に本当にツラかった。とは言っても、既に「
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その13 「提督」と呼ばれたくて・・・(181.7kmふるさと体験館~215.5km金木町観光物産館)
3度目の勝利宣言、そして山中に堕つ 181.7kmふるさと体験館に着いた。スタートから32時間15分、今は夜中1時15分。予定よりは15分ほど少し遅れたが、悪くないペースだ。けど、眠すぎて頭がおかしくなりそうだ。ここまで連れてきてくれたヒロポン、センキュー。普段もカッコいいけど、ここまでのラスト5kmは本当にかっこよかった。このエイドは鰊御殿以上に至れり尽くせりであり、食事のメニューはシチュー、焼きそば、中華丼(あとなんだっけ?)と色々あった。支度をしてくれるお姉さん2人が
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その12 ボラギノールしてるかい?(161.9km道の駅たいらだて~181.7kmふるさと体験館)
さらばマッキー、また逢うその日まで さあ、あと20kmもすれば、がっつり睡眠のとれるエイドだ。この頃になると、カラダは1にも2にも睡眠を欲するようになり、眠気との闘いが本格化してきていた。眠い、とにかく眠い。さっき寝たばっかりだけどまだ眠い。ううう、眠ぃよぉぉぉぉ!道の駅の自販機で缶コーヒーを買い込み、最後の粘りを生むためのカフェインを手に入れる。181.7kmふるさと体験館まであと約20km、てことはあと10km進めば、残り10km。残り10kのうち、5kmを進んでしまえ
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その11 選手生命・・・終わりだ・・・(125.9km龍飛地区コミュニティセンター~161.9km道の駅たいらだて)
リーダーとは 125.9kmまでは、紆余曲折あれどタイム上はプラン通りの戦いが出来ていた。うまくいかなかったこととしては、龍飛地区コミュニティセンターでの睡眠がもう30分ほど欲しかったということぐらい。それ以外に関して言えば、プランを立てておいてなんだが、こんなにうまくいくとは思わなかった。ここまでで1時間のビハインドを背負ってしまっていては、疲れ果てたカラダにも関わらず今後のどこかで無理をせねばならない。そしてその無理は必ずまた別の不備や不調につながっていく。そうした無理
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その10 ダークサイドに堕ちかけて(95.5km鰊御殿~125.9km龍飛地区コミュニティセンター)
心のふるさと、鰊御殿 95.5km鰊御殿に着いた。予定していた(それでもなかなかにストレッチな目標だった)15時間からさらに30分巻き、14時間半での到着。朝7時半。完璧だ。あまりにも完璧すぎる。ここではスポーツエイド専属カメラウーマン(?)のShizu Koshikawa女史がレンズを構えていてくれて、俺たちの到着を激写してくれた。疲労は感じさせながらも自然体で鰊御殿に向かう俺、自分のカメラ映りばかりを気にしてゼッケンのお色直しに余念がないがないが余念がなさ過ぎて無表情な
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その9 この漢、底が知れん! (49.5km日本海拠点館~95.5km鰊御殿 後編)
制約と誓約 過去2度出場した「短い方」において、いずれもこの55km地点から67.6km亀ヶ岡遺跡、そして95.5km鰊御殿までの道のりで完全にダレてペースを見失ってしまった底辺ランナーの俺。しかし、今回は「長い方」でチームメイトをゴールさせるというミッションがある。こんなところでダレるわけにはいかない。俺は次なるカードである「ヒロポンのよもやま話その1 恋バナ」を切った。極限状態においては、どれだけ気を紛らわせる手段を持っているか?、が勝負を分けることもある。俺はありとあ
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その8 疲れた時こそリズミカル!(49.5km日本海拠点館~95.5km鰊御殿 前編)
一口大のサイコロステーキ 49.5km日本海拠点館まで、頑張ってスタートから7時間で着きたかった俺たち。しかし、ペースを着実に刻めたのが良かったのか、予定より20分速く6時間40分で着くことが出来た。勝った。勝ってしまった。俺は横にいたエンディに微笑みかけた。エンディも、普段は無表情なのに微笑んでいた。多分。 補給に関しては、エイドがある日本海拠点館ではなく、その1km手前のローソンでしっかりと済ませていた俺たち。エイドの存在は限りなく有難いが、1%でも勝利の確率を高める
みちのく津軽ジャーニーラン266km完走記 その7 てめえらの血はなに色だ! (22.4km嶽温泉~49.5km日本海拠点館)
「他意のない族」 22.4km嶽温泉には、予定の3時間より少し早い、2時間55分で到着することができた。そしてここからが本番である。序盤(の前半)の最大の目標は、49.5km日本海拠点館まで7時間で到達することだ。そうすれば、95.5km鰊御殿に15時間で到着という目標も、現実味を帯びてくる。可能な限り速く、しかし可能な限り疲れないように・・・。嶽温泉では一瞬4人が揃ったが、「傲慢」かつ「他意のない族」であるヒロポンとマッキーは、うまくいった計画の途中経過を喜び合うこともな