カンタンな話をわざわざ難しくする人たち
※本エントリは、囲碁界における「元院問題」をある程度見たこと聞いたこと読んだことがあるよという人向けです。
ご無沙汰しております、碁バンジェリストの羅王です。日本棋院認定試験ではなぜか五段、東洋囲碁ではいつまで経っても2段です。突然ですが、皆さんの周りにこういう人はいらっしゃるでしょうか。
1.箇条書きで書けば2-3行で済む話を、20行ぐらいのメッセージで送ってきて、主語が途中で入れ替わったり接続詞が変だったりして日本語のはずなのに何が書いてあるか分からないものを送ってくる人
2.質問したことに対して質問で返してきて、最初に質問したことの回答が得られてないのに返しの質問をしてくるもんだから話が分散して当初の目的を達成するのにだいぶ時間を要さないといけない状況をしょっちゅうつくる人
3.飲食店の店員さんやタクシーの運転手さんが犯した軽めのミスを問い詰め、当初のミスにより発生したロスよりもはるかに大きなロス(時間、労力)を生み出しても全然平気な人
4.素直にツイでおけば良いものを、局面を難しくするトッププロを真似てわざわざ要らんとこでキリチガエて、でも実力不足のため結局壊滅して惨敗する人(私)
私はこういう人たちを総称して、「カンタンな話をわざわざ難しくする人たち」、略して「エルサ」と呼んでいます。
「アナと雪の女王」は、一般には美しい姉妹愛の映画と考えられていますが、中身を見ると全然違います。魔法の力を持って生まれてしまった姉が、不注意から危うく2度妹を殺しかけて、女王就任初日に公務を一切やらないまま国全体を凍らせて山奥に逃げ込み、そこで「ありのままの自分ってサイコー!」と叫ぶサイコパスメンヘラ女錯乱映画です。
「魔法の力を持ってはいるが、人一倍自分で自分の機嫌を取ることを意識し、心を落ち着けて日常を過ごす」ということだけ心がけて生きていけば良いという一番シンプルな道があるにも関わらず、周りの人全員に迷惑をかけて話を何重にも複雑にした困った女王様です。妹のアナがかわいそう。ちなみにウチの2号機がアナにとても良く似ています。あの、素直がゆえにわーっと猪突猛進して壁にバコっとぶつかる感じが。話戻しますと、再掲しますが「カンタンな話をわざわざ難しくする人たち」のことを私は「エルサ」と呼んでいます。
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さて、囲碁界においてハレー彗星のように何年かに一度持ち上がる「元院問題」について、今現在話題になっているようですがせっかくなので触れてみたいと思います。以前書いたエントリはこちら。「元院問題」とは何か、について詳述しています。結構良いこと書いてあるのでご参照ください。今回のエントリも、一部トピックがかぶります。
「元院問題」とは、簡単に記せば以下のようになります。
ちなみに私のスタンスは以下です。
‐現院生のアマチュア大会出場禁止については賛成。アマチュア側というよりは、現院生側に配慮したもの。プロを目指す子が、そうではない人たちの大会に出て無双したところでそれは慢心にしかなり得ず、プロへの道はむしろ遠のく可能性の方が高いから。
‐元院生のアマチュア大会出場禁止(高校生だとたしか1年も!)については反対。理由としては、プロ以外は全員アマチュアなので区分けとしてはそれでよし。あとは大会ごとにクラス分けすれば良い。(2桁級、1桁級、低段、高段、無差別、ぐらいで十分)保護主義2割、自由主義8割が世紀末覇者の流儀。元院生として頑張った子から青春を1年も奪うのはよくない。関係ないけど子供たちに3年間黙食を強いて青春を殺したヤツラは許さない。
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最低限のルール(プロの参加禁止とカテゴリ分け)だけ決めて、あとは勝手にやれというと必ず出てくる反論がいくつかあります。私が好きな著書にこちらがあります。
ここからはよく出てくる疑問と、それに対する「言ってはいけない元院問題の解答」ということでお送りします。
Q1.ランクを下げて優勝を狙いにきた人がいたらどうするんですか?
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