板金加工業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント①
国からいただくことのできるお金は、給付金、助成金、協力金、補助金など様々な名称のものがありますが、補助金以外のものは申請の条件を満たせば支給されるのが一般的であるのに対して、補助金は計画書の提出が必要であり、その完成度が採択に影響します。
採択されるためには、補助金を使うことによって、成果に結び付く可能性が高いことを計画書で訴求する必要があり、それを見極めるために審査があります。よって、公募要領内「審査の観点」に記載のある下図「書面審査」の項目を意識して計画書を作成する必要があります。
さらに、公表されている計画書の記載例は「このように記載して欲しい」という事務局の要望を反映したものと解釈することができるため、これも参考にすると良いでしょう。当記事では、下記の持続化補助金ホームページからダウンロードできる板金加工業の計画書記載例を取り上げ<経営計画>「1.企業概要」の書き方を見ていきます。
【商工会議所エリア】
【商工会エリア】
以下は、今回見ていく記載例(2つに分割しています)ですが、書き方のポイントとして吹き出し部分が挙げられ、以降でそれぞれを解説していきます。なお、今回の記事は2022年7月8日現在の情報に基づいています。
1. 板金加工業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1
板金加工業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1(1)現状を数字で示し解説する
数字で物事を示すことは、その内容に客観性を加え、読み手の誤解を防ぎ、ありのままを訴求することが可能になります。「1.企業概要」は自社の自己紹介の場と捉えることもできますので、ありのままの自社を理解していただくために、現状を数字で示すことは効果的と考えられます。
また、現状を単に数字で示すだけでなく、それらの数字から何が言えるのかという現状の説明を盛り込むこともポイントです。
記載例では、直近期の売上状況を営業品目別に数字でまとめ、それに基づく現状を説明しています。これにより、読み手は事業規模や提供している業務を理解しやすくなります。このような訴求方法をするには、日々の管理が必要ですが、管理していない方はこの機会に始めてみてはどうでしょうか。
板金加工業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1(2)イメージを湧きやすくする
記載例では「営業品目の図・写真等」という表記がありますが、このようなビジュアルに訴求するデータを盛り込むことにより、同社の営業品目に関するイメージが湧き、読み手の理解が深まることが期待できます。
そして、同社に対する理解が深まることにより、計画書の内容も理解しやすくなり、そのことは採択に結び付く可能性を高めます。なぜなら、計画書の内容が理解できなければ、審査で悪い点をつけることはあれども、良い点をつけることは考えにくいからです。
当計画書フォーマット冒頭には8枚以内で収めて欲しい旨、記載がありますが、写真や図表は場所をとりますので、この制限枚数を超えないように配慮しながら、有効に活用したいものです。
板金加工業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1(3)現状までの推移を数字で示し解説する
記載例では、現状を表す営業品目の数字だけでなく、そのうち主要なものについては、過去3年分の売上高も盛り込んでいます。このような経過を数値で表すことは、当然のことながら過去と現在の比較ができるため、落ち目なのか、上り調子なのか、横ばいなのかといった情報から同社の現状を理解することに役立つでしょう。
ただし、数値であればなんでも良いというものではなく、記載例のように先に見た現状の営業品目に関する業績に紐づけて、主要品目に絞って過去の推移も盛り込むなどのメリハリが必要でしょう。あまりに細かすぎると逆に読み手の理解を阻害させることにもつながりかねないので、注意したい部分です。
今回の記事では、板金加工業の計画書記載例の中で<経営計画>「1.企業概要」の採択を引き寄せるポイントとして(1)現状を数字で示し解説する、(2)イメージを湧きやすくする、(3)現状までの推移を数字で示し解説する、を挙げました。次回も当記載例を用いて「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。
【弊社ホームページ】
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。
1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
3.LINE友だち登録募集中
LINEで友だちとして繋がってくださった方には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】を優先的に配信しています。バックナンバーはこちらから↓↓↓
【LINE友だち登録はこちらから↓↓↓】
4.電子書籍のご案内
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?