こんな接客文化なら再来店間違いなし!見て見ぬふりしない店舗
※当記事は2020年7月15日にメルマガで配信した記事に加筆修正をしたものです。LINEのおともだちに登録されると、このような経営に関する記事が原則週1回ペースで配信されます。
1.こんな接客文化なら再来店間違いなし!見て見ぬふりしない店舗
雨の日のカフェ入店
その日は雨でした。私がその日に入店したカフェの入り口には、傘立てがありませんでしたので、スタッフに促され、傘を持ったまま席に着きました。
そして、持っていた棒傘をテーブルに立てかけたのですが、安定せず床に倒れてしまいました。ところが、それに気付いた店舗スタッフが、傘を拾い上げ、下図のようにテーブルの下に潜り込ませる形で取っ手をひっかけてくれました。
私の中には、傘をこのように立てかける(?)発想はなく、スタッフの予想外かつ迅速な行動によって、傘が安定し、スタッフのサービスに感心したわけですが、このような顧客思いの接客は、顧客満足を高め、再来店を促すでしょう。
しかし、このスタッフはなぜこんなことが出来たのでしょうか?もともとそのような資質があったのかもしれませんが、全スタッフがこのような対応ができると店舗の価値も大きく高まるでしょう。そのためにはどうするべきか、という点を以下で述べていきます。
顧客満足度の向上
今回接してくださったスタッフは、私の傘の件を見て見ぬふりをすることも出来たはずですが、顧客のちょっとした困りごとを見て見ぬふりをせず、しっかり対応した点で、私の顧客満足度は非常に高いものになりました。当然、再来店をするモチベーションが高まることになります。
ですが、再来店された際に、違うスタッフに接客され、何か困りごとがあったとしても見て見ぬふりをされてしまえば、高い期待度で再来店したわけですから、落胆度も大きくなってしまうかもしれません。
よって、顧客満足度を向上させるとしたら、特定のスタッフではなく、全スタッフの接客力を向上させる必要があります。その方策のひとつに「文化の醸成」があります。
「アルバイトスタッフはいずれ辞めます」
私はガソリンスタンドの運営会社に勤務し、21年間現場に身を置いたことがありました。その際に、ガソリンスタンドを専門とした経営コンサルタントで島根県在住の山本博通先生という方と交流を持ったことがあります。
当時、多くのアルバイトスタッフを抱える店長を担っていた私は、人材育成の重要性を説く山本先生に「人材を育成しても、アルバイトスタッフはいずれ辞めます。辞められたら新人を雇ってまた一から育成のし直しとなり、いつまで経っても人材は育たない」といった趣旨の発言をしたことがあります。
これに対して山本先生は「店長のあなたがやるべきことは、人材を育成することによって、人材育成の文化を醸成することですよ」とおっしゃってくださいました。その文化があれば、店長がアルバイトスタッフを育成するだけでなく、アルバイトスタッフがアルバイトスタッフを育成したり、アルバイトスタッフ自身が育成したりしていこうという意欲に繋がるという意味です。
接客文化の醸成
見て見ぬふりをしない接客、顧客のちょっとした困りごとに対応する接客をできるスタッフを育てることも同様であり、そのような接客が出来る文化を醸成することがポイントとなります。そのためには、現場を預かる店長が、スタッフを見て見ぬふりをしないこと、スタッフのちょっとした困りごとに対応することが重要です。
例えば「さっき慌てているように見えたけど何かあった?」「さっきのお客さん、少し横柄だったけど、君の接客は間違ってないと思うよ」といった言葉がけが挙げられます。
また、スタッフの行動強化も必要であり、見て見ぬふりをしない接客をした場合や、顧客のちょっとした困りごとに対応した場合は、「今の行動は見て見ぬふりをしてなかったですね」「困りごとに対応してましたね」と、承認を与える必要があります。そして、これを行うためには、店長がスタッフに誠実な関心を寄せることが必要と言えるでしょう。
以上、カフェでの傘のエピソードをお伝えしました。このような小さな出来事でも、お客様の困りごとに対して真摯に向き合う姿勢が大切です。顧客満足を向上させ、リピーターを増やすためには、お店全体で顧客への関心を持ち、見て見ぬふりをしない接客の文化を築くことが重要です。AIに仕事を奪われないためにも、ぜひ取り組んでみてください。
2.LINE友だち登録募集中
LINEで友だちとして繋がってくださった方に経営のお役立ち情報を週1回お届けしています。リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開記事】を読んでみませんか?バックナンバーはこちらから↓↓↓
【LINE友だち登録はこちらから↓↓↓】
3.弊社ホームページ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?