割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント④
「なぜ環境分析が必要なのか」この問いに対する明確な答えがないと採択を引き寄せる計画書の作成は困難と言わざるを得ません。
小規模事業者持続化補助金を申請する際に作成する<経営計画>では「2.顧客ニーズと市場の動向」欄に外部環境分析の結果を、「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」欄に内部環境分析の結果を記載します。
それらは今後の戦略を構築するための材料として使用するわけで、これが「なぜ環境分析が必要なのか」という問いの答えと言えます。よって、今回見ていく「4.経営方針・目標と今後のプラン」においては、それを意識した記載が必要と言えます。
このことは、当補助金申請のルールブックとも言える公募要領内「審査の観点」の書面審査項目にも記載があります(下図赤枠部分)。
このことも踏まえ、当記事では小規模事業者持続化補助金の採択を引き寄せるために<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」をどのように記載するべきか、下記サイトからダウンロードできる割烹料理店の計画書記載例を用いて、そのポイントを見ていきます。
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以下は、今回見ていく記載例ですが、弊社が加筆した吹き出し部分などがそのポイントと考えており、以降でそれぞれを解説していきます。なお、今回の記事は2022年6月26日現在の情報に基づいています。
1. 割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart4
割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart4(1)環境変化を踏まえる
当記載例では冒頭に新型コロナウイルス感染症拡大の影響という外部環境の変化を述べており、これを踏まえて新規顧客層を開拓する方針を述べています。つまり、なぜその方針なのかという疑問に対する答えを述べて、方針の妥当性を高めていると言えるでしょう。
これは割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント②で見た「2.顧客ニーズと市場の動向」に記載した内容を踏まえたものであり、外部環境であればなんでも良いというわけではないことに留意する必要があります。
割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart4(2)経営方針を記載する
当補助金は販路開拓や生産性向上の取組を支援するものですから、それらを実施するための方向性が「経営方針」と言えます。例えば販路開拓による売上の向上を目指す場合、売上は客数と客単価の掛け算で求められますので、客数を増加させる方針なのか、客単価を高める方針なのかを検討すると良いでしょう。
さらに客数は新規顧客と既存顧客(リピーター)の足し算で、客単価は注文数と注文単価の掛け算で求められます。当記載例では、客数を増加させるために「比較的若い世代」「店舗に来られない層」といった新規顧客層の開拓を方針として示しています。
割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart4(3)全体計画を記載する
当欄では、前述した方針の下でどのような事業展開を行うのかという点も示す必要がありますが、その事業展開の説明が「どのように補助金を使うか」といった内容になっているケースが散見されます。このようになってしまうと、次回見ていく<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」に記載する内容と重複してしまうことになります。
記載例では、補助事業の内容に重点を置いた書き方になっていますが、今回見ている<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」においては、補助事業も含めた全体の計画、つまり「経営計画」を記載するべきである点に留意する必要があります。
今回の記事では、割烹料理店の計画書記載例の中で<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」を取り上げ、採択を引き寄せるポイントとして(1)環境変化を踏まえる、(2)経営方針を記載する、(3)全体計画を記載する、を挙げました。次回は<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。
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