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香港旅行201905:令和が始まる瞬間は香港でテレビ特番を見ていた

2019.04.30
まずは記憶のおさらい。
平成31年は4月30日で終わり、令和元年は5月1日から始まった。これは明仁天皇が4月30日限りをもって生前退位をし、今上天皇が5月1日に即位をしたことによるものだ。
5月1日は天皇即位の日として、この年限りの祝日となり、それに合わせて祝日と祝日の間の日は休みにするとかあって4月27日~5月6日まで10連休という長期間の休みとなった。

この間、私は香港にいた。
日本を脱出して香港にいて、4月30日は「時代が時代なら、今頃全国の空港や港湾に固関使が遣わされ、退位の礼の間は日本への入国手続き停止の措置がとられてるんだろうな。開関は新天皇の即位礼の後かな」とか妄想しながら過ごしていた。
夜ホテルに戻ってテレビを点けると、なんと香港のテレビ局が特番をやっていた。レポーターが皇居前から中継するほどの力の入れようだ。日本への注目度が高いんだなと思ってその特番を見続けていたら、これが、日本の皇室制度だったり退位礼・即位礼のことだったりをものすごく詳しく伝えている。広東語はほとんど理解できないが、字幕の中国語は意味が取れる。
おもしろくてずっと特番を見続けてしまった。

「日本の明仁天皇が退位し、令和時代がまさに始まる」

日本の天皇って、中国語式の略し方だと日皇となるのね。

東京の皇居前からレポーターが生中継をする力の入れよう。

「4月30日明仁天皇が退位され上皇になられる」
中国語の表現だと、単に「成る」じゃなくて、「成為上皇」と「為」が入るのか。なるほど。

「正殿の儀は内閣の建議と批准が必要な国事行為」
憲法の勉強にもなる。

「5月1日0時を持って皇太子が即位し令和元年が始まる」

「明仁天皇の退位は憲法との整合性によらないといけないが、憲法には退位宣言の手続きはない」
これはちょっとニュアンスを取るのが難しかった。

「30年余り続いた平成時代が幕を下ろす」
帷幕って日本語だと派生した意味でしか使われないようになっているけど、幕ってことで、「落下帷幕」で「幕を下ろす」という成語なんだなとわかる。中国語の勉強になるな。

「代表皇権三神器」
皇権を表わす三種の神器。

そして、ここまで伝えるのねと感心したのが、これ。
「天皇の代替わりによって、日本のゴールデンウイークはこれまでに前例のない十連休」
はい。その10連休で香港に来ている私です。

これは、特番で、平成の世相を映しながらBGMはRADWIMPSの『なんでもないや』が流れているというもの。『なんでもないや』は新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』(2016年)のエンディング曲で使われたけど、香港では「今(2019年)の日本」を代表する曲として扱われていたんだ。
字幕はその歌詞の翻訳だけど、ここは「もうすこしだけでいい」のところかな。い~でんでん(一点点)って発音かわいいな。

ちなみに、香港は日本よりも1時間遅れていて、日本で5月1日の0時になった時、香港ではまだ4月30日23時だった。それもあってか、令和になった瞬間はあまり実感なかった。


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