第14話 11月の再会へ
2014年 9月 エリーから連絡が入った。
「コウジ、11月に ヤンゴンのフライト入ったから会おうね」
コウジにとっては待ち侘びていた再会の連絡だった。
コウジは4月にもドーハを訪れているが、その時、エリーは不在だった為会うことができなかったのだ。
エリーからの連絡をもらってから、会えるのは2ヶ月後だったが
コウジは嬉しさのあまり、早速 ツカサに話をしたのだった。
コウジ:ツカサ、聞いてくれ。 エリーが来月ヤンゴンに来るってさ!
ツカサ:おぉ、それはよかったじゃないか。 それでコウジは何か考えているのか?
コウジ:いや、まだ特に考えていないんだけど 夕食する場所とかは決めておこうと思ってる。
ツカサ:そうだな。まだ2ヶ月あるし、そんな早めに予約とかしないでも大丈夫そうだけどな。 俺も一度、エリーさんとやらに会ってみてーわ
コウジ:ツカサもくるかい?
ツカサ:俺が? いや、いいよ。 せっかく会えるチャンスなんだ。俺は遠くからみておくよ。 二人で楽しみな。 そういえばエリーさんの誕生日っていつだ?
コウジ:あ、ちょっと待って・・・
コウジはエリーのfacebookをみて誕生日を確認した。
コウジ:えっと、10月だね。。。 来るのが11月だから少しずれるか。。。
ツカサ:そっか〜、まあ誕生日なんてさ何度お祝いしてもらってもいいもんだから、別にお祝いしてもいいんじゃないか?
コウジは、ツカサのアドバイスをそのまま、日本にいる同僚(女性)に聞いてみた。女性としてのアドバイスを聞きたかったからだ。
彼女の答えもツカサと同様だった。そして彼女はもう一つ付け加えた。
「その子の国の料理を作ってもらえたら頼んでおくといいかも!
中々台湾に帰っていないようなら、台湾料理とか食べたくならないかしら?」
コウジは、普段よくつかっているホテルのレストランを予約した。
このレストランなら、シェフとも顔見知りだし、いろいろとリクエストができるからだ。
コウジ:席はあの窓際で、誕生日ケーキを作って欲しいんだ。
シェフ:承知しました。
コウジ:あと、台湾料理ってつくれるかな?
シェフ:つくれますよ、どれぐらい必要ですか?
コウジ:2、3品ぐらいで大丈夫です!
シェフ:承知しました。ちなみにコウジ、その人はコウジの彼女?
コウジ:いや、違う(笑) ほんとに違うから(笑)!
コウジは急に汗をかきはじめた。
そんな焦っているコウジをみてシェフはニコッと笑い、"おまかせを" というお辞儀をして調理場に戻って行った。
それからの2ヶ月はあっという間のような、長いともとれる時間だった。
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