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世界で2番目に幸せな国から1年半で退散した理由

割引あり

2022年から2024年の1年半、世界で2番目に幸せな国、デンマークに住んでいました。移住当初は、最低でも10年間、なんなら永住するつもりだったのですが、それが一転、1年半で去る決断をしました。

今回は、こうした決断の背景にあったことを詳しく書いてみようと思います。

初めまして、茂木良平と申します。日本や他先進国の少子化に関する研究をデータや統計を用いてしています。研究知見をメディアで発信することも積極的にやっていまして、例えばこんな記事を書いたり、

インタビューをもとに記事を書いていただいたりしています。

ヨーロッパで、大学の教授とか准教授とかのポジションに就くためには、博士課程を修了後、有期雇用期間(ポスドクと呼ばれます)を経るのが一般的になってきています。有期雇用かつ国に研究者としての仕事が少ないこともあり、仕事を探して国を転々としています。

私は一応助教(Assistant Professor)という教授の一番端くれのポストなのですが、まだ有期雇用段階にあり、2022年に5年間の契約を南デンマーク大学からもらい、家族でデンマークに移り住みました。

デンマークは幸せな国ランキングにここ5年、ずっと2番目にランクインしており、幸せな国として知られています。ジェンダー平等や高福祉の国としても有名ですよね。

この移住を決断した当時は、度重なる海外移住に嫌気がさしていて、定住先を探していました。次の引越しで最後にしたい、と思いが強く、デンマークに最低10年は住むつもり、なんなら永住するつもりでの移住決断でした。デンマークに引っ越してきた当時は、買う家を探していたり、車などそういう大きなアイテムを探したり買ったりと色々長期的な目線でした。

それが一転、約1年半後の2024年にデンマークを離れ、今はスペインに移住してきました。

今回はこうした決断の背景を長々書いてみようと思います。

デンマーク撤退の理由は、結局は個人的な好みの話が大きく、そこに移民への制度や私や妻の仕事の関係が関わってくるため、非常に個人的なものなのですが、どこかに一般化できるところがあるのでは、と思い書いてみます。海外移住に憧れている人や準備中の人、また北欧やデンマークに興味のある人には何かしら役に立つことがあるかも、とちょっと期待してます。そうでなくとも、なになに気になるー的な感じで見ていただけるのも、もちろん大歓迎です。

気づいたら1万字以上になっていた&写真も載せているので、読み物としても面白いと思います(期待)

一点強調しておきたいのが、デンマークをディスるつもりはないので、デンマークに住まれている方や好きな方を批判しているわけではございません。

また、デンマークで会った方はみないい人ばかりで、本当にお世話になりました。みなさんのおかげでデンマーク生活が楽しいものになりました。本当にありがとうございました。

以下、グチともとれる個人の感想や体験ですので、有料にしております。みなさんの何かしら役に立つといいな、とは思っておりますが、あくまで個人の感想や体験ですので、この記事から情報を得たいという視点よりもエッセイを読む感覚で読んでいただけるといいかと思います。気になる方のみお願いしますm(__)m

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