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やきそば弁当に注いだお湯の行方【#カップ焼きそばの作り方】

もし北海道民で「カップ焼きそばといえばペヤング」と話す者がいれば、そいつは噓つきだ。異端者だ。反逆者だ。

北海道のカップ焼きそばの定番は『やきそば弁当』と決まっている。

よって、北海道内でペヤング派あるいはUFO派を見つけた場合は、直ちに然るべき機関へ報告し、当該人物を磔にし、群衆の面前で公開処刑を実行しなければならない。

それが場地圭介だろうと、マイケル富岡だろうと、だ。



やきそば弁当、それは北海道の誇るカップ焼きそばの金字塔である。

ただカップにお湯を注いで数分待つだけの代物ではない。そのお湯は麺を茹でるためだけのものではないのだ。

やきそば弁当にはスープの素が付いている。これをマグカップなどに入れ、茹で汁を注ぐことで、実に美味しいスープが完成する。
麺の切れ端が注ぎ口からスープとともに流れる姿もまたオツなもので、灯籠流しさながらのそれはやきそば弁当の風物詩だ。

これが、ただのお湯ではそこまで美味しくならない。あくまでも茹で汁でなければならないのが、東洋水産のニクいところ。きっと麺に含まれる旨味が、スープのダシとして上手く作用しているのだろう。知らんけど。

やきそば弁当、というかあのスープは、それだけで満足し得る至高の一品、最強の汁物、禁断の果実である。
それを焼きそばと一緒に味わうことで、麺にからんだソースがスープと融合し、美味しさはブラック・デーモンズ・ドラゴンのように凶悪となる。

また、煮えたぎった熱湯ではなく、麺を茹でるのに3分ほどクールダウンしているので、温かさと飲みやすさのバランスが絶妙になる。お湯をも有効活用するその心意気もまた良し。

焼きそばがあるからスープがあり、スープがあるから焼きそばがある。スープのないやきそば弁当なんて、まるしかくのメガネをかけていない成田悠輔みたいなものだ。アイデンティティーの喪失だ。

以上のことから、やきそば弁当を語る上でスープが欠かせないことがおわかりいただけたと思う。やきそば弁当を召し上がる際には、ぜひ合間合間にスープをすすっていただければ幸いである。


なんの話だっけ。
ああ、カップ焼きそばの作り方か。そんなん商品のフタに書いてあるから、作るときに読んでくれ。




#カップ焼きそばの作り方  という面白そうな企画(?)があったので、便乗させていただきました。

もはや作り方でもなんでもない、ただのやきそば弁当のスープの話ですね。
北海道民にしか伝わらなさそうなのが残念です。

発端となる記事を書いた秋峰さん、それを教えてくれたレオンさん、楽しい企画をありがとうございました!


最後に、【#カップ焼きそばの作り方】シリーズで個人的MVPの夏木凛さんの作品を載せます。

凛さん、めちゃくちゃ面白いやつをありがとうございます!
これの後に投稿するの、めちゃくちゃやりづらい…。笑



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