見出し画像

郵便趣味②:ポスクロで世界中の人とポストカードを送り合おう。最近聴いてる音楽

最近やってる趣味:郵便趣味(郵趣)

最近私がやってる趣味として、前回の記事でも郵趣について書いた。前回は風景印マッチングをさせて、マキシカードを作るという趣味だった。

そして私が最近やってる別の郵趣として、世界中の人とポストカードを送り合うということをしている。今回はそのプロジェクトの「Postcrossing」を紹介したい。

世界中の人とポストカードを送り合う「Postcrossing」

「Postcrossing」(ポストクロッシング、ポスクロ)とは、世界中の人とポストカードを送り合うプロジェクトで、かつそのウェブサイトのことを指す。

私が住む日本から実際の紙のポストカードを送り、遠い海外の人に届く。更に、遠い国の知らない誰かから、現地のポストカードが届く。文通のように特定の誰かと連続でやり取りするのではなく、1通ずつ別々の人。だから、誰に送るのか、どこから届くのかはいつもランダム。世界中に送る楽しさと、世界中から自分の郵便受けにポストカードが届く楽しさがある。

世界中から私宛に届いたポストカードたち。

私はパンデミック以降に旅行に一切行けない状態になったのがとても悔しかった。それなら「私の代理で手紙だけでも海外に旅をしてほしい」「海外の人のポストカードで知らない場所の旅行気分でも味わいたい」みたいな動機で始めた。そしてすっかりハマり、毎日自分の家の郵便受けをチェックするのが日課だ。
そして「おっ、今日はイタリアから届いたな」「ブラジルからか!珍しいな」とか、そういう驚きとともに、手書きの英語のメッセージを読み、その人のその土地での生活を想像したりする。

フィンランドの人からのメッセージ。自分のことや国のことが書かれてる。

誰でも無料でアカウントを作ることができ、実際の紙のポストカードを世界の誰かに送るというもの。そして世界の誰かから、自分にもポストカードが届く。

ポスクロの流れ①相手に送る

ポスクロの楽しさは2つ。1つ目は、自分から世界中の人にポストカードを送ること。自分が出した紙と英語メッセージが、遠く離れた場所に届き、相手が受け取ってメッセージを読んで、簡単な返信をくれる。その流れを説明しよう。

ポスクロは英語サイトだが、基本的な流れを知っていれば特に迷うことは無い。

①まずポストカードを送る人は、ランダムに誰かの住所を引く

②住所を引いたら、ポストカードの宛名・メッセージ面に、割り当てられたポストカードID、簡単なメッセージ、その人の住所・名前を書く

③海外はがき料金の切手を貼る。2022年9月現在、定形郵便は世界中どこでも70円!安い!そしてポストカードをポストに出して送る。
(最新の国際郵便料金は郵便局で調べてください。郵便料金はよく変わります。)

④しばらく待つと宛先にポストカードが届く。届いた人はポストカードIDをポスクロサイト上で登録する。Eメールで、相手に送ったポストカードが届いたことが通知される。これでやり取りは完結。

同時に送れる枚数は、アカウント作成時は最大で5枚。相手に届いたら、また別の人に送ることができるようになる。多くの人に届くたびに、同時に送れる枚数は6枚、7枚、8枚…と増えていく。例えば100通のポストカードが届いたら、11枚同時に送れるようになる。

届く日数だが、国や時期によってかなりバラツキがある。例えばドイツ、イギリス、オランダ、オーストリアなどのヨーロッパだと2週間以内に届くことが多い。アメリカだと2週間~4週間くらいだったり。中国だと意外と2ヶ月近くかかることも多々ある。

また、ポストカードの宛名面には航空便で運んでもらうことを示す「エアメール用シール」を自分で貼るのがオススメだ。自分で貼らなくても郵便局で貼ってもらえるが、自分で貼ると、宛名やメッセージを書く位置と被らない。このシールは郵便局の窓口で「エアメールのシールをください」と言えば無料でもらえる。

エアメール用のシール。郵便窓口で「エアメールのシールください」とお願いするともらえる。

ポスクロの流れ②ポストカードが自分に届く

ポスクロの楽しさのもう1つは、自分の郵便受けに世界中からポストカードが届くことだ。

アカウント作成時に、自分の住所を英語で表記する必要があるが、以下のように、日本の住所表記とは逆順で書くのが国際的な習わし。
・氏名(必ず本名)
・マンション名・部屋番号など
・番地
・市区町村
・都道府県
・郵便番号
・JAPAN

ポスクロを始めて1ヶ月くらい待つと、ポストカードが郵便受けに届き始める。ポストカードが届いたら、相手のメッセージに書かれているポストカードIDを、ポスクロのサイト上に登録する。その時、相手に簡単なお礼のメッセージを書くことになる。

ポストカードを受け取ったら、PostcrossingのサイトでID入力とお礼メッセージを書く。

ポスクロは、送った枚数と送られてくる枚数が大体同じ数になるように調整している。なので自分が5枚送ったら、自分のもとに5枚届くことになる。

なので実は、ポスクロのアカウントを作った直後だと、自分には中々届かない。自分の郵便受けにポストカードが届くようになるのは、最初のポストカードを自分が送ってから1ヶ月くらいは待つことになる。自分が送る→2週間くらいかけて相手に届く→誰かの抽選で自分が引かれる→相手がポストカードを送る→2週間くらいかけて自分に届く、という順番だ。

自分がコンスタントにポストカードを送り続けていると、安定して自分にもちょくちょく届くようになる。「今日はポストカード届いているかな?」と郵便受けを覗き、届いていたときの嬉しさが良い。

ポストカードや切手を買うのも趣味になってくる

ポスクロをやり始めると、自分が海外の人に対して送りたいポストカードや、貼りたい切手を色々と工夫したくなってくる。

私はポスクロを始めるまで、そもそもポストカードがどこに売っているのか知らなかった。ポストカードは、雑貨屋、本屋の文具コーナー、お土産コーナー、観光名所の売店、美術館、博物館、あとは郵便局などに売っていることが多い。後はネットショップでもポストカードを売っているところはたくさんある。

「あなたの住んでる街の風景のポストカードが欲しい」という人は非常に多い。そのため、私の住んでいる場所のポストカードは多めに常備してある。世の中には、京都の風景の「ザ・日本」なポストカードがたくさん売られてるが、私は京都には縁もゆかりも無いので、そういうものはあまり買ってない。

送る相手は、「こういうポストカードを送ってくれると嬉しい」みたいなことをプロフィール欄に書いてある。そうした相手の要望に応えたいために、色々な種類のポストカードは用意しておきたくなる。そのため、店に寄ったときにポストカードが売っていると、ついつい購入してしまう。

あとは切手。私は特に切手をコレクションしている訳では無いが、日本では定期的に新しいデザインの切手が発売されるので、ついつい買ってしまう。私の近所には土日もやってる郵便局があるので、郵便局によく行くようになる。

こういうコレクションをしておくと、例えば、送る相手のプロフィールに「鉄道が好き」と書かれていたら、鉄道のポストカードで、鉄道の切手を貼って出してみよう!と考えたりするようになる。

日本郵便は、ひと月に何種類もの切手を売り出す。ついつい買ってしまう。

こうして家には郵趣セットが揃ってくる。ポストカード、切手、あとはそれらをしまう箱とか。私の妻も一緒にポスクロをやっているが、女性はシールで装飾するのも好きなようで、小さいシールやマスキングテープも沢山揃ってる。

デジタル時代に、逆行してアナログな趣味をやってみている

今の時代はもはやメールを超え、SNS、チャットで世界中の人とコミュニケーションが簡単にとれる。

そうした時代に逆行し、「モノ」としてのポストカードを使って、ペンで文字を書く。切手を貼り、ポストに投函する。その手紙が様々な人の手を経由して、最終的に海外の誰かの郵便受けに届く。手に取れる「モノ」を長旅させる面白さ。そしてまさに一期一会な、見知らぬ人とのやり取り。

世界には色々なところで、色々な人が働いている。たった1枚のポストカードを送るだけでも、ものすごく沢山の人が関わっていることを想像させてくれる趣味だと思っている。

面白いので、興味が湧いたらぜひ、みんなもやりましょう。

(おわり)

最近聴いてる音楽

J.S. Bach《Passacaglia in C minor》(BWV 582, 1700年前後?)

私はバッハを定期的に聴くクセみたいなものがある。バッハなら外れない、みたいなミーハー心も強い。バッハの曲は何かのモチーフがあるとか、そういうのはほとんど無いように思える。なので、この曲を聴いて情景が浮かぶとか、そういうものも無いはずだ。音の動きを聴くのが単純に面白い。

あとオルガンという楽器の音色はやはり独特だ。倍音成分が美しく響くので、ある種、シンセサイザーで再現がし易い。ただ教会などの設置場所からの動かせないからこその、場所特有の「響き」が、オルガンをオルガンたらしめているとも言えるだろう。

「パッサカリア」というのはクラシック音楽の中でもかなり古い形式で、バッハ以降の作曲家はあまり使わない。変奏曲の一種なのだが、この曲でも主題を何度も繰り返していき、だんだんと変奏されていく。パッサカリアという形式の傑作とされ、後の作曲家にも研究されたようだ。

特にブラームスはバッハを研究し、《交響曲 第四番》(op.98, 1884-1885)の終楽章(第4楽章)にパッサカリアという形式を用いている。この曲を研究したことは明らかだろう。

Furry Lewis《When I Lay My Burden Down》by Mississippi Fred McDowell (1966/1971)

Furry Lewisはこのギターを弾いている人。この曲は元々、Mississippi Fred McDowellという人の曲。

ブルース・ギターと歌唱なわけだが、、、なんと自由な弾き語りだろう。ギターの弾き方も、ボトルネックを使いつつ、指で弦を摘んだり、肘でフレットを叩いたり…。歌唱も、音程をとったりしながらも、急に語りかけるようになったり、リズムもふらふらだったり。Mississippi Fred McDowellの弾き方と比べると、テンポも遅くゆったりとしており、叙情的というか、ノスタルジックな雰囲気を醸し出していたりする。

「カッコいい」ブルースのギターも好きだが、こういった、おじいちゃんが好き勝手に弾いてるブルースにも惹かれる。

Agrume《Love Beam》(2017)

これは一昨年くらいによく聴いてた曲を、リバイバルで聴いてる。

大変シンプルな要素で出来上がっているフューチャー・ファンクの名曲。このまったりとしたテンポと、意外と強めのリズム隊に機械音声の単純な歌唱が心地よい。

Artzie Musicというレーベルが動画をアップしていたが、どうやら消したらしい!で、誰かもの好きが再アップしたみたいだ。なぜ消えた…。どっかからリリースされたから契約的に消さなきゃいけなかったのか…?

(おわり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?